ああああ。それは勇者の名前。もしくはどヒマな人が検索するキーワード

なぜあなたは「ああああ」で検索したの？

ああああ

こんなくだらない検索をしてこの記事に辿り着いてしまったあなたは相当「ヒマな人」かもしれません。
そのヒマ、私が何とかして埋めてみましょう。

この「あ」が単に４つ並んでいる文字列を見て、何かを感じる人は結構いると思います。
おそらく、30代男性が最も反応すると推測されますよね。
だからこそあなたは検索してしまったのかもしれません。

記事タイトルにも書きましたが、「ああああ」は勇者の名前、つまりファミコン世代のRPGの主人公の名前として、最も多く使われたであろう名前です。

「そういえば使ったことある！」

なんて思った方も多いことでしょう。

なぜ４文字なのか

当時のファミコン、ゲームボーイなどのRPGの名前は、「４文字まで」という制限がありました（一部例外を除く）。
容量の関係上文字数を制限する必要があり、その中で多くの日本人の名前を入れ込める「４文字」が妥当という判断になったのでしょう。
そして、ドラクエなどの有名ゲームが４文字を採用したことにより、他のゲームは右へならえで従ったのだと思います。

５文字だったらほとんど全ての名前が入れられたのでしょうが、基本的にゲームで使われる数字はプログラムの関係上、２の冪乗（べきじょう）になりがちです。
ゲームボーイの聖剣伝説をやっていて、お金の上限が「65535」だったのは、子供心に不思議に感じたものです。
なぜ「99999」じゃないんだろう？と。

これは、10進数では99999は切りの良い数字ですが、2進数では中途半端な数字になってしまうからですね。
2の16乗が65536ですので、そこに0～65535までの数字を振り分けているわけです。
これ以上増やすためには箱を一回り大きくしなくてはならないので、余分な容量を使ってしまうわけですね。

初期ドラクエで「ちから」などの能力の上限値が「255」なのも同じ理由です。
2の8乗が256なので、そのマイナス１の値が上限値になるわけですねー。

４文字ゆえの出来事

当時は４文字だからこそ色々なドラマを生みました。

例えば、私の本名の名前は４文字で、かつ１文字に濁点が入っています。
分かりやすく例を挙げれば、「としかず」みたいな名前です。

で、当時のゲームは「濁点も１文字にカウントする」というのが主流でした。
これも容量の兼ね合いで、濁点どころか使える文字の種類すら限られているゲームもありました。
ドラクエの敵のモンスター名、街の名前などがその制限の中で作られたのは有名な話ですよね。

当時の小学生は、主人公には自分の名前を入れて、それ以外の仲間には友だちの名前を入れるのが主流でした。
ドラクエ３でそれを体験した人は多いと思います。

なので、これはもう説明するまでもないと思いますが、「としかず」だと「としかす」みたいに入れられるわけで、その影響で普段のあだ名まで「としかす」になってしまうわけです。
当時は全国の濁点４文字の多くの子供がこの現象に悩まされたことだと思います（笑
俺の名前はとしかすじゃねえーーーー！

勇者ああああ誕生！

上記の通り主人公には自分の名前を入れることも多いわけですが、繰り返しプレイしたり、ゲームの最初に能力決めがあって繰り返しリセットしていい能力が出るまで頑張る場合など、いちいち名前を入力するのがめんどくさくなるわけですね。

そこで入力される名前が、

ああああ

です。
全国に「勇者ああああ」が誕生しまくりました。

ああああの理由

なぜ「ああああ」なのか？
「あああ」ではダメなのか？

これも当時のゲームをプレイしている人なら誰でも分かると思いますが、上限の文字数まで入力しないと、わざわざ「おわり」を選択する必要があったり、スタートボタンを押す必要があったりするわけです。
上限の４文字まで入力してしまえば、そのまま勝手にゲームがスタートするわけですね。

つまり、Aボタン連打でゲーム開始から名前決めまで進めていくと、必然的に「ああああ」になるゲームが多かったのです。

この理屈から考えると、「ああああ」の次に多かった名前は「あ」かもしれません。
「ああ」と「あああ」は相当少ないはずです。
「あ」よりも「あいうえ」とかのほうが多いかもしれないし、「いいいい」のほうが多いかもしれませんねー。

しかし、上記の理屈から考えれば圧倒的大差で「ああああ」が多いと考えられます。

ゲームをやっていないのに「ああああ」と検索してしまったあなたへ

当時のゲームで「ああああ」という名前が多かった理屈は分かりました。

しかし、当時のゲームをプレイしていないにも関わらず、つい「ああああ」と検索してこのクソ記事に辿り着いた方もいると思います。
これは一体なぜなのでしょうか？

検索ボリュームから理由を考えてみる

というわけで、検索ボリュームを見て分析してみましょう。
候補としては、以下の５つを見てみます。

ああああ
あ
ああ
あああ
いいいい

Googleさんのキーワードプランナーの月間検索ボリュームの数字を使います。

私の大胆予測

まず、私の推測を先に書いておくと、検索ボリュームの量は以下の順になると思います。

あ　＞　ああ　＞　ああああ　＞　あああ　＞　いいいい

「あ」が１位なのは確定ですね。
上記のようにゲームでは「ああああ」が１位ですが、特に文字数の上限がない検索キーワードにおいては「あ」という１文字が一番簡単で早いからです。

２位は「ああ」。
これは、上記の理屈で短いほどタイプ数が少なくて検索ボリュームが増えるであろうという予測と、「ああ」自体にもそれなりに言葉として意味があるからですね。
大黒摩季の歌を検索したくて「ああ」と入力する人もいるでしょう。

３位は「ああああ」。
ここがポイントなんですが、「あああ」よりも多いと思うんですよね。
これはめちゃくちゃ感覚的な理由ですが、日本人は４文字にしっくり来ると思うんです。
「あああ」よりも「ああああ」だろうなーと。

上記の通りゲームをしていないにも関わらずなぜか「ああああ」で検索してしまった人にとって、３文字ではなく４文字打ちこんでしまった微妙な心理を解明したいところです。

４位は「あああ」。
これが「ああああ」よりも少なければ私はwebマーケターとして勝ちだと思うんですがどうでしょうか？

最下位は「いいいい」。
これは圧倒的に少なくなるはず。
「あ」と「い」の差はそれほど大きい。

「あ」はやはり50音のボスですからね。
「い」は「あ」の次だというだけで、その他大勢の一員。

逆立ちしてもボスキャラの「あ」には歯がたたないことでしょう。

答え合わせ

それでは答え合わせいってみましょう！

あ
1,830,000

やはり多い。
というか、月間に1,830,000回も検索されているとは。
暇な人が多いのか、おっちょこちょいな人が多いのか。

検索結果をテスト的に表示したい場合などにも、「あ」という検索はされそうですね。

ああ
49,500

急激に減る。
それでも、月間49,500回というのは相当な検索ボリュームです。

やはり、「ああ」自体に色々な意味を見いだせるので、それを探して検索する人が結構いるのでしょう。

あああ
33,100

思ったより減らない！多いね。
「ああ」と「あああ」には大差あると思っていたけど、どういうことだろうか？

ああああ
18,100

ぎゃー、予想大ハズレ。
普通に「ああああ」のほうが少なかったかー。
webマーケターとしてまだまだ勉強不足でしたね。反省します。。。

で、なぜこんなことになっているのか、その理由を探るために「あああ」で実際に検索してみる。

犯人はこいつかー！

なるほど、AAA（トリプルエー）について検索したくて、アルファベット入力とローマ字入力の切り替えができていないのにそのまま入力して検索してしまう人が思いの外多いのかも。

確かにその逆パターンで、ローマ字入力のつもりがアルファベット入力になっていて、勢い余ってそのままエンターキーを押して検索しちゃう場合って結構あるからね。
今はそういう検索にGoogle先生も対応してくれるし。

AAA（トリプルエー）、自分の意識の外でしたよ。
一つ勉強になりました。

いいいい
590

こちらは案の定圧倒的に少ない。
やはり、ひらがなの王様「あ」の足元にも及びません。

というわけで、結果としては単純に文字数の少ない順でした。
「ああああ」に何かしら意味を見出したかったんですが、特に何もありませんでしたよ。
勇者検索がある分、「ああああ」のほうが「あああ」よりも多いと思ったんだけどなー。

まとめ

くだらない検索一つ見ても、歴史や人間心理、色々なことが見えてきますねー。
私ももっと成長できるよう、今後もくだらない検索をどんどんこなしていきます。