例え10億円あっても人生の不安や葛藤は無くならない

公開日: 30代セミリタイアブログ

いや、そんなに持ってないけども。
いきなりのタイトル詐欺、すいません。

というわけで今回はお金と不安のお話。

現状の生活が苦しくて、

「今、数億円あったら自分の抱えている問題は全て解決するのに」

と考える人は意外といると思います。

前澤さん企画へのリプを見ていると、ちょっと見てられない感じになってきます。

で、現実としては、

抱えている問題は解決するかもしれないけど、その状況になったら次の不安や葛藤が起こるだけ

ということがあります。
人間の価値観は相対的なので。

もちろん切迫度や危機感は全然違うと思うので、まず頑張ってお金の問題をクリアするのは重要なことです。
前向きに努力したほうがいい。

ただ、全ての不安が無くなって幸福だけが待っているようなことにはならない、ということについて自分のリアリティをありのままに書いてみたいと思います。

お金がある、セミリタイア生活における不安とは

セミリタイア生活における不安として、多くの人が想像するものは多分これだと思います。

・途中でお金がなくなる不安

そりゃそうでしょう。
アリとキリギリスのキリギリス状態。

例えば55歳くらいで0になってしまったら立て直しは大変そうですよね。

これが怖くてセミリタイアできないみたいな人は意外といるのかもしれません。

で、僕の感覚ですが、個人的には実はこの不安はあまりありません。

多分なくならない

不安が少ない理由は大きく2つあります。

1つ目は、

「色んなヘッジをして準備してきたので多分なくならない」

ということ。

これはもう以前に書いた通りです。

新しいセミリタイアに必要な資産と仕事。経験者が必要な条件を解説

それなりに武器も防具も揃えてきたのであまり不安を感じません。

というか、ここはある種の楽しさのようなものがあるので生涯楽しんでいけると思う。
楽しいからこそここまで来てしまった、という感じ。

好きこそ物の上手なれの法則は強いのです。

なくなっても大丈夫

2つ目は、

「例え0になっても5年前の生活に戻るだけ。あの頃も十分楽しくて幸せだったことをしっかりと覚えている」

ということ。

だって、つい5年前の話ですからね。
あの頃から生活はそんなに変わってないし。

これも以前の記事で書きましたが、お金を使うこと自体に幸福や楽しみを見出しているわけではなく時間や選択権が欲しかったわけで。

例え今0になってしまったとしても時間や選択権はある程度確保できると思います。

もちろんリスクヘッジのためにある程度の蓄えは欲しいので、その直後は単純に労働時間が長くなるのとお金のための仕事が増えるでしょう。

でも、これ自体を普通に前向きに楽しめると思います。

というのはある種の強がりで、なったらなったでそれなりにはショックを受けるのかもしれないw

たいして変わらないと思うんだけどなー。

現状抱えている大きな不安2つ

では、一体何が不安でどんな葛藤があるのか。
色々あるんだけど、現状の大きな問題は以下の2つです。

・こんなに頑張っている人がいるのに、自分はまだ力を余らせているのに、こんなにのんびり暮らしていていいのか?

・この生活を続けていて、今はいつでもバリバリ仕事をすることはできるが5年後には時代についていけなくなっているのではないか?

簡単に説明します。

こんなに頑張っている人がいるのに、自分はまだ力を余らせているのに、こんなにのんびり暮らしていていいのか?

この焦燥感、リアルにほぼ毎日感じていますw
だったらやればいいだろ!と思うでしょうが、選択肢は増え、家族とのんびり暮らす自由を手に入れてしまったわけで。

晴耕雨読ならぬ、晴散歩雨ゲーム。

だからどうしても葛藤があるんです。
幸福感も強いし、同時に妙な不安も襲ってくる。

僕が完全リタイアせずに午前中はしっかりと仕事に取り組む理由の一つはこれだと思います。

特に災害時の自衛隊の活動とか、昼夜問わず忙しくしている医者とかをテレビで見ると、胸がぎゅっとなる感覚があります。

お金の問題ではない、かけがえのない仕事をしている人たち。
明らかに世の中に貢献し、他人の役に立っている人たち。
純然たる敬意が沸き上がってきます。

一方、悪く言えば社会の隙間でうまいことやってお金はこの人達よりも手に入れてしまった自分。
隙間を見つけるのが得意な単なるアビトラおじさん。

結局、お金の量と世の中への貢献度は大して比例しないよなーと思ったりします。
資本主義には常に歪がある。

規模は全然違いますが、ビル・ゲイツがマイクロソフトをリタイア後に本気の慈善事業を作ったのも似たような発想だと思います。

そこまでいかなくても周りの頑張っている人を見ると、「自分ももうちょっとがんがん働いて社会の役に立ったほうがいいんじゃない?」と思えてきます。

Webの世界でできることはたくさんある

僕のキャリアはWeb周り全般で、現状少ないクライアントのサポートをしています。

また、Web業界出身ということもありアフィリエイトに関しても昔からクライアントワークの延長だと考えています。

広告主は(なかなか会えない)クライアントだと考えていますし、クライアントのWeb上の課題(多くは売上を伸ばしたい)を外部から解決する仕事だと捉えています。

なので、会える広告主にはガンガン会いますし提案します。
会えない場合は代理店にガンガン提案します。

制作会社でも代理店案件だと直接クライアントには会えないので、感覚としては同じなんですよ。

実制作をするのか売上を上げることがミッションなのかの違いだけ。

自分の中のモチベーションは、件数よりもクライアントのROASやLTVを伸ばすことなんです(ちょっと言い過ぎ?自分の売上も大事ですw)。

で、その中でそれなりに大きな結果を残してきた。

つまり、今後も多くのクライアントの役に立つ自信はあり、できればその幅を広げていきたいという気持ちはあります。
自分が直接やる以外の方法も含め。

何が言いたいのかというと、せっかく社会の役に立てる状況があるのに個人の都合でセーブしているのはどうなの?みたいなのがずっと付きまとっているわけです。

なので、その適正点として自分が辿り着いたのが、

労働時間は短くするけど価値の提供を拡大することはやめない、諦めない

みたいな感じ。
なんかこずるい気もするけど。

自分の活躍できる場所を見つけ、価値を提供する重要性

とは言え、上記で書いたような職業の人と比べWeb周りを色々やってる価値なんてのは大したことはないのかもしれません(全Web業界を敵に回す発言)

職業に貴賎なしとは言いますが、貴はあるのではないでしょうか?
(貴があれば対立構造で賎も生まれるけども)

ただ、自分が今更自衛隊に入って必死に頑張っても、ポンコツ隊員が一人生まれるだけです。
何の役にも立たない。立てない。

人それぞれ向き不向きはあるので、自分の活躍できるフィールドでしっかりと価値を提供しつつ売上を上げる
そして、納税しまくる。

思えば、僕が敬意を感じる上記の方々は税金から給料をもらっているわけです。
(医療費には多くの税金が投入されています)

ですので、ここ数年は過度な節税に意識が向かなくなり、誇りを持って納税するようになりました。

年間で億を超える納税もしましたが、その一部があの人達の給料になっているんだと思うとそれなりに充実感や達成感があります。

自分は間接的に災害救助をしてるんだなと。
少なくとも丸◯議員の給料には1円も払ってないぞとw

結局、納税ほど分かりやすい社会貢献はないわけで。

この葛藤については、この辺を落とし所にして生きています。

まあこれも突き詰めるとだったらもっと働いてもっと売上上げて納税しまくればいいじゃん!となっちゃうんですけどね。

適正なポイントは自分で決めるしかない。

この生活を続けていて、今はいつでもバリバリ仕事をすることはできるが5年後には時代についていけなくなっているのではないか?

1つ目の解説が長くなったのでこちらは短く。
こちらもまあまあ不安。

今はバリバリやれる自信があります。というかやってます。
Web広告周りの仕事であれば、どこに行ってもそれなりに価値を提供できるでしょう(細かい部分では向き不向きあります)。

ただ、今の生活を続けていて5年後、10年後にどうなっているのかはさっぱり分かりません

単なるのんきなおじさんが出来上がっているのかも。
それはそれでいいのかもしれないけど。

Web業界は日進月歩なので、のんきにしていればどんどん置いていかれます。

ずっと第一線にいたいけど、1日3時間労働で果たしてずっといられるのか?

常に現場の最前線で戦って、一線級の人と交流して、頭をしっかり使い続ければなんとかなるだろうという感覚はありつつ、同時に怖さみたいなものもありますね。

何とか食らいついていきたい。

その他の不安や葛藤

他にも細かな不安や葛藤は日々たくさんあるので、ザザザっとありのままに書くと。

・健康面が単純に不安

もともと強くない。だからこその労働時間短縮。
せっかくセミリタイア生活をしていても健康面を損なうと多くの消費は楽しめない。

・人と違う行動をしているので、バランスを失うんじゃないか

奢らず卑屈にならず。謙虚さと強引さのバランス。

謙虚さはよく分かると思うけど、強引さとは何なのか?
例えば何か仕事をやるときには人を巻き込むことが多い。内部にしろ外部にしろ。
経営者はその場合、ある程度の強引さ、推進力を持っていないと物事が進んでいかないわけです。
卑屈すぎるとうまく回らなくなる。

なので、何をやる上でもwinwinになるように心がけているけど、そのバランスが取れているか、取り続けられるかは不安。

・ここ数年は色んなことがうまく行き過ぎているので、バイオリズムとしてこの後反動が来るんじゃないか

確率論の人間だからそんなことはないと思っているけども。

・先日書いた記事のように、無駄にリスクを取りすぎる瞬間が来るんじゃないか

0はいいけどマイナスは怖い。

・息子がよくある二代目クソぼんぼんにならないか

三田佳子の息子みたいになったら最悪。
お金がないほうが良かったんじゃないかと考えるはず。

・娘や息子が狙われないか

・新しい人間関係が減るんじゃないか?

現実としては独立後は増え続けています。
ありがたい限り。

・人間は暇になるとろくなことがない。犯罪を犯すのは大体無職。自分は大丈夫?

20代のとき独立しようともがいていたときは、終盤で精神的にちょっと変なことになりましたw
今回は家族がいるので大丈夫だと思うけど、ちょっと不安あり。

 

以上ですが、多分思い出せないだけでまだまだあるはずです。

不安や葛藤と向き合い続けるのが人生

お金で解決できることは多いですが、全て解決するわけではありません。

新たな局面になれば新たな問題が出てくるのが普通です。

ただ、そもそも不安や葛藤があるのが人生だと思います。

40歳になり、それをありのままに受け止める覚悟のようなものだけはできてきました。

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名古屋在住の30代。
Webマーケター、投資家。

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