仮想通貨、ビットコイン大暴落はあるのか?ライブドアショックの経験から考えてみる

公開日: 仮想通貨投資

ビットコイン大暴落、バブル崩壊をイメージしておく企画

仮想通貨バブル真っ只中。
みなさん、バブルを満喫していますか?

せっかく儲けたのなら、たまには散財して日本を潤わせてくださいよ!

これだけ右肩上がりの相場を経験していると、流石に多くの人はそろそろ心配になってきます。

どこかで仮想通貨、ビットコインが大暴落してバブルが弾けるんじゃないか?

ということですね。

ただ、どういうストーリーで、どういう流れで崩壊していくのかイメージが湧かない人も多いと思います。
「バブル崩壊」という言葉はよく知っていても、実際に体験したことはないのでリアリティが無いという。

私は2005年~2006年にかけての株式新興市場バブルと、ライブドアショックを引き金にしたその後の崩壊をモロに経験しています。
ぶっちゃけ、2,000万円近くがバブルの泡となって消えました。

現在の仮想通貨市場がバブルなのか、それが本当に崩壊するのかは誰も分かりません。

しかし、現在の相場状況、参加者の雰囲気と、ライブドアショック前の新興市場の雰囲気はとてもよく似ているんです。
これは経験者なら同じことを感じていると思うんですがどうでしょうか?

同じことを繰り返すのかは分かりませんが、過去のバブル~バブル崩壊の経験から想定しておくことはとても重要な取り組みだと思います。
人間なんだから、過去の歴史から学ばないとね。

というわけで、今回は私が経験したライブドアショック後のバブル崩壊相場のリアリティを振り返って書いてみたいと思います。
バブル崩壊で学んだこと、仮想通貨市場の予想、2018年末のビットコイン価格予想なども書いてみますね。

当時の記憶を頼りに書いているので、間違っている部分もあると思います。
正確に理解できていなかったこともあると思います。
その点はご理解いただけますと助かります。

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ライブドアショックって何だったの?

まず最初に、「ライブドアショック」について。

これ、一般的にはライブドアショックと呼ばれていますが、当時を経験した人間にとっては「マネックスショック」なんですよね。
当時本気で株式投資をしていた人には理解いただけると思います。

ちなみに、「第二マネックスショック」という言葉もありまして、これはマネックス社長が人気アナウンサー大江麻理子さんと結婚したことを意味しますw

余談はさておき、当時の状況を説明していきますね。

不動産流動化をメインに、お祭り騒ぎだった年末年始

2005年~2006年の年末年始、新興市場は完全にお祭りでした。この世の春。
この当時の雰囲気は今の仮想通貨市場と本当によく似ています。

私は新興市場銘柄を信用二階建てで買っていて、メインは不動産流動化銘柄でした。
ダヴィ、アセ、パシ、ケネで通じますよね?ww

不動産流動化と言うのは打ち出の小槌みたいなスキームで、当時の国策とも合致していて、該当業種企業の売上、利益、株価はうなぎのぼりでした。

あまり詳しくは説明しませんが、低金利で借金をして事業用不動産をたくさん買い取り、リノベーションで再生させ、自分で作った特別目的会社(SPC)に売ってしまう。
出口戦略としてはリートに上場。

自分でいくらでも売上を作れてしまうので、市場環境が維持される限りはいつまでも潤う業種と言えました。

ですので、当時の個人投資家で不動産流動化銘柄を購入している人は相当多かったと思います。
あとは、マンデベメインで不動産流動化も多少手がける企業も人気でしたね。
事業に参入を表明するだけで株価が上がるみたいな。

アーバンコーポとか、フージャースなんかも多少は手を出していたのかな?

簡単に言うと、売上、利益、株価がいつまでも伸びていくことが肯定される条件が揃っていました。
なので、「これはバブルではない。理論に基づいた株価の上昇だ」という意見も結構あったと思います。
私もそう思ってました。

と言いつつ、新興市場はその他の業種も全般的に潤っていましたけどね。
IT系も強かったし、バイオも強かったはず。
今の仮想通貨相場と同じく循環物色もあり、

「何を買っていても儲かる」
「負けるほうが難しい」

という感じの相場でした。

参加者全員が儲かっていて、個人投資家向け会社説明会とかも参加者に笑顔が溢れていましたね。
当時のネット上の有名な投資家とかを見かけて「なんだよ。浮かれたくそばばあじゃねーかよ」とか思ったのを覚えていますw

2006年年初はとにかくすごかった!

特に、2006年年明け以降は今から振り返ると「バブル末期」と言えるほど、日々株価が伸びていきました。

当時の私の持ち株時価は1,300万円くらいでしたが、年明けからは1日経つと何もしなくても50万円増えているような状態でしたね。
彼女に「毎日月収が入ってくる」とメールしたのを覚えています。

1月16日、私の株式投資の利益がちょうど1,000万円に到達しました。

この日はなぜか節目の人が多く、あちこちのブログで達成報告が挙がっていました。

私が一番よく読んでいた個人投資家のブログでも、同じ日に利益1億円達成を報告していました。
不思議だなーと思ったのを覚えています。
というか、「不思議ですね」とコメントを書き込んだ記憶が。

このとき考えたこととして、

「1,000万の利益が出たから、そろそろポジションを縮小していこうかな。流石に短期間で伸び過ぎかもな」

ということと、

「いやいや、相場を自分都合で決めるのは良くない。私が1,000万達成したことを相場は知らない。確率論で冷静に考えるべき」

ということですね。
当時から私が期待値人間だったのがよく分かります。

突然のニュース。界隈がざわつく

その夜、激震が走りました。
ライブドア強制捜査のニュースですね。

「このタイミングでこんなことが起こるのか。さて、相場はどうなるのかな?」

そして翌日の寄り付き、ライブドア関連銘柄は軒並みストップ安でした。
まあ、そりゃそうだ。

これは多くの人にとって想定の範囲内で、他の新興市場銘柄も当然安かったけどストップ安まではいかない銘柄もたくさんある状態でしたね。
ちょっと大きめの連れ安って感じ。

私はリスクコントロールのために、一部信用ポジを利確しておきました。
本来は信用は全部切っておくべきだし、現物も一部残して切るべきでしょう。
やはりまだバブルに浮かれていたのかも。

マネックスショック発動!

ただ、直後に本当の激震が走りました。
マネックス証券が今この瞬間からライブドア関連銘柄の信用担保価値を0円にすると場中に突然発表し、実際に0にしたわけです。

この瞬間から、新興市場銘柄はほぼ全銘柄ストップ安張り付きになりました。
というか、翌日も値付かず連続ストップ安が結構ありましたね。

これって株経験のない人にはさっぱり分からないと思いますが、信用ポジションを強制決済させられる人が続出したと考えればいいです。
その続出が想定できるので、他の証券会社で売買している人も軒並み売ったってことですね。

これはひどかったです。
その引き金を引いたのがマネックス証券の独自判断なので、相場経験者からは嫌味を込めてマネックスショックと呼ばれているわけです。

私ももちろんまともに喰らいましたが、初動で多少軽くしていたので致命傷は負いませんでした。
その後の戻しで全て決済&空売りまでしました。

この状況をまだ楽観視する声もありましたが、個人的にはすぐに解決するような問題ではないと感じたので。

ライブドアショック後の難局はうまく乗り切る

空売りの利益もあり、運命の1月17日から2週間経って落ち着いた頃には年初残高に戻っているだけでした。
なので、気持ち的には結構余裕がありましたね。

ライブドアショック後はそれなりにうまく立ち回れていたと思います。

年が明けてからの毎日50万円増える相場が加熱しすぎていただけ。
ここからは普通の相場に戻るので、個別銘柄をしっかり見極めて戦っていく。

そう考えていた個人投資家は多かったですし、私もまさにこのように考えていました。

多分、仮想通貨相場でも似たようなことが起きた時、ここまでは誰もが想像できる範囲だと思います。
どのコインも上がる時代は終わった。
これからは実用性のあるコインだけが生き残っていく、みたいな。

ここが地獄の入り口だったのか

しかし、本当にきついのはここからでした。

落ち着いたと思った相場はじわじわ下げ始め、下げ止まりません。
じわじわなので、直後のように空売りで取ることもできない。

まさに真綿で首を絞められるような相場状況でした。

企業ごとの勝ち組、負け組がはっきりすると信じて業績が良く将来性のある企業に絞って投資していましたが、そんなことはお構いなく全て下がっていく。
むしろ、ファンダの良い銘柄は個人投資家がたくさん握って頑張り続けるので、結果的にはより悲惨な状態になりましたね。
ギリギリまで耐えては崩壊、の繰り返し。

当時の個人投資家の意識としては、

「機関投資家がこの相場を利用して空売りしまくって儲けているだけ。心を折られたら負け。数年塩漬け覚悟すれば株価は回復する。業績は悪くないんだし」

って感じだと思います。
PER2倍の銘柄なんかも出始め、流石に割安すぎでしょって感じでしたねー。
最終的には株価は企業業績に収斂していくんだから、これはある意味チャンスだよね、みたいな。

あれ、なんか業績が低迷する企業が増えてきたぞ???

しかし、なぜかここから新興市場は下方修正のオンパレード

これは確かなことは言えないんですが、ライブドア同様に粉飾に近いことを他の会社もやっていたんだと思います。
会計なんて考え方次第みたいなとこがありますよね。

で、ライブドアの件でビビって、どこの企業も超真面目な決算になり赤字連発と。

不思議ですよ。上昇相場では開示情報は上方修正だらけだったのに、ライブドアショック以降はやたらと下方修正が並んでいる。

負のスパイラルは誰も止められない

そこからはもう負のスパイラル。
一度始まった流れは誰も止められません。

これも確かなことは言えないんですが、株価下落、市場のマインド低下で実体経済にも影響したんでしょう。
どちらが先なのかは私は分かりませんが、結局優良企業、優良銘柄と思われていた企業すら売上、利益はどんどん落ちていきました。
最終的には赤字転落、破産、身売りまで。

あの打出の小槌の不動産流動化事業はどこへ行ってしまったのか?
堅実業種であるマンデベですらボコボコでしたからね。

「株価は先行指標」
「株価は常に正しい」

という言葉があるんですが、この意味がようやく分かりました。

目先の株価が異常に下げられているんじゃなくて、実体経済がちょっと遅れていただけだった。
株価が企業業績に寄っていくと思っていたら、企業業績が株価に寄っていってギャップが消えてしまった。

気づいたときは既に個人投資家は瀕死の重傷を負い、投資家ブログの更新はほぼ全て途絶えましたとさ。

私自身は1月16日の+1,000万から、-1,000万弱までいきました。
種銭を全て失ったってことですねー。

学生時代に血反吐を吐きながら、必死に貯めたお金だったはずなのに。

きっかけは何でもいいのかも

結局、ライブドアショックなんて言ってますが、あれは単純に引き金、きっかけでしかなかった。
元々加熱しすぎていた相場があの件をきっかけにして、実体経済まで巻き込みながら数年かけて死んでいったというのが私の中でのリアルですね。

多分、経験していない人はバブル崩壊って一時的なもの、急激に来るものだと考えている人もいると思いますが、そうではなく、ある分岐点を境に相場が死んでいくって感じです。
だからこそ逃げられないんですよ。

今まで積み上げてきた理論が通じなくなるけど、自分が根拠の軸にしている理論体系はなかなか捨てられません。

ライブドアショックで学んだこと

ライブドアショック後の新興市場の低迷相場を経験し、学んだことを書いてみます。

・市場が死ぬときは全部死ぬ

結局、全部繋がってますからね。
個人投資家レベルでも、「こっちの損失をこっちの利益でカバーしよう」とかしますし、それが売り圧力になる。

「◯◯だけは本物!生き残る!」みたいなことはまずないかと。

・バブル崩壊は「ここからが崩壊です!」って分かるようなものではなく、後から分かる

これは当たり前ですね。
みんなが分かるなら、そこでみんな一瞬で抜けますから。
分からないからああいう感じの相場が形成されていくわけです。
結果論。

・参加者がどんどん抜けていくので流動性が消える。

この怖さは経験しないと分からないかも。
人がいない場所からはどんどん人が抜けていくんですよね。
まさに過疎化。

買う人がいないので、売ろうにも売れないって状態になっていきます。
そして誰もいなくなった。

・素人の分析なんて、結局アテにならない

本業が「企業の財務担当」なんて個人投資家もいましたが、結局はグローバル経済の流れなんて誰も読み切れるわけがないんですよね。
もしも読み切れるなら上場企業の社長をやったほうがいい。

もちろん、書いている本人は自分が素人だと理解してることが多いんですが、周りは勝手に「あの人はプロ。ガチ。本物」と思いこんだりしますからね。

・ライブドアショック、マネックスショックは所詮きっかけ。後からあと付けのように悪材料はわんさか出て来る

これは先にも書いた通り。
加熱したものはいずれ弾ける。その繰り返し。

仮想通貨も一度相場が弾けて、その後死亡相場の中で揉まれて、みんなが忘れた頃にAIや量子コンピュータなども取り入れた更に正しい形のものが生まれてくるのではないでしょうか。

今のビットコインがずっと天下を取っていける気は全くしませんね。
「では◯◯は?」と思うかもしれませんが、現時点では同じ穴のムジナでしょう。

・じわじわ死んでいく相場で空売りでとるのは無理

空売りできるのは急落だけなんですよね。
死にゆく相場からは逃げるのが一番いいです。

一応、今回の仮想通貨市場で崩壊相場が始まったら、私は過去の経験を活かして取れないか試してみる予定です。
でも、無理そうなら離れますよ。無理はしない。

・結局、個人は状況に合わせてついていくことしかできない

大きな流れには誰も逆らえません。
個人投資家ができることは、その時々で甘いところに入ってついていくだけ。

これが期待値的な考え方に至る理由ですね。
今は仮想通貨相場が甘いから入っているだけって感覚。

今後の仮想通貨市場の予想

長くなってきましたが、上記を踏まえて今後の仮想通貨市場の予想を書いてみます。

私がこのブログで仮想通貨に関して最初に書いたこととして、

「理論価格がない」

ということがあります。

もう一度書きますが、株価や為替にはそれなりに意味のある理論価格があるんですよね。
それを中央値として上にいったり下にいったりしてるイメージ。

でも、仮想通貨はやっぱり「ない」と思います。
半年ちょっと投資活動をやってきましたが、それは見つからない。

現状は、だからこそ歯止めが効かずに上がり続けていると言えると思います。
参加者が増える限り、お金が入り続ける限り、青天井で価格が上がっていく。

つまり、今までは理論価格がないことの良い部分が出ていたと思います。

しかし、こいつは完全に両刃の剣。
近い将来、その悪い部分が出るのは必然と言えます。

最初の記事にも書きましたが、

「理論価格がなく、ストップ安がない市場の恐ろしさ」

を何処かで体験することになるんじゃないかなーと思ってます。
この意識だけはずっと持ち続けています。

2018年末の価格予想

というわけで、ビットコインの2018年末の価格予想。
今年じゃなくて、2018年末ですよ。

ずばり、

2,000万 or 5万

すばりのくせに2つあるというw

中途半端に300万とか、500万とか、100万とかにはならないと思いますね。
どちらかと言えば5万の確率のほうが高いと思っています。

5万の根拠としては、このあたりの価格から投機的な動きが始まったと思うんですよねー。
実体から離れて投機バブルによる価格の上昇が始まった。

なので、それが全て抜けてしまえば元に戻るってことです。
多分、本質的な部分はそこからそれほど変わっていないと思うので。

逆に、まだまだ機関投資家も含めて買っていくとすれば、2,000万円くらい余裕でしょう。
こっちの未来になった場合は、億り人続出でちょっとカオスな世界になりそうですね。
よく分かんない大学生が一億円持っているというw

果たしてどっちの世の中がいいのだろうか。

仮想通貨でもライブドアショック後と同じ未来が待っているのか、それともこの新しい相場には違う未来が待っているのか。
それは誰にも分かりません。

とりあえず、せっかくであれば楽しみましょう。
この世界の生き証人になりましょう。

投資初心者で仮想通貨市場に入ってきた人は、相場との接し方がまだ分かっていない人も多いです。
以下、相場初心者向けの記事を書いていますので、よろしければ参考にしてみてください。

今更仮想通貨に参入したい初心者がやるべきことと気をつけるべきこと

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