仮想通貨投資の税金対策、節税。一番現実的で効果の高い方法を解説
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仮想通貨投資
税金系の記事を書くのはちょっと怖い
最初に書いておきますが、税金のことについて書くのは難しいです。
ネット上の情報は間違っていることも多いし、自分も間違うかもしれません。
ただ、現実的な手法を知らないのは勿体無いと思うのでこの記事を書いています。
自己責任、自分でも調べてよく考えて実践してくださいね。
よろしくお願いします。
仮想通貨、ビットコイン投資の節税方法、税金対策を調べている人は多いはず
2017年、仮想通貨でそれなりに利益を出した人は結構いると思います。
数百万円超えの利益になってくると、気になるのが「税金」の問題。
もう既にほとんどの方がご存知の通り、仮想通貨で得た利益は「雑所得」に分類され、総合課税となります。
つまり、恐怖の累進課税が待っています。
多くの人は給与所得に上乗せされる形になりますので、株やFXなどの他の投資と比べると税率は結構高め。
住民税も合わせると、20%スタートでどんどん上がっていく人が多いと思います。
利益の20%以上を税金として支払う必要があるということですね。
人それぞれ扶養や控除が違うので一概に言えませんが、給与所得で大体年収400万円を超えていれば20%スタートだと考えていいでしょう。
逆に、学生や専業主婦など他の所得がほとんどない人は仮想通貨の税金は安くなりますが、その分扶養から外れたりするので結構面倒くさいです。
詳しくはご自身で計算するか、税理士さんに相談してみてください。
そして天井は所得税45%+住民税10%の合計55%という鬼畜税率。
累進課税、本当にやばい制度です。
半分税金って、普通に労働意欲が半減します。。。
仮想通貨の節税でやれることは少ない
となると考えるのは税金対策、節税。
しかし、仮想通貨の節税は既に利益が出てしまったら、やれることはほとんどありません。
売買開始前であれば法人を作るとか方法はありますが、一度確定益になってしまったらもう動かせません。
一応税理士さんに確認しましたが、役員→法人への資産の移動は普通に時価評価になってしまいます。
利確したのと同じ扱いなので、含み益の付け替えはできないってことですね。
また、個人的には法人にしたからってそんなめちゃくちゃな節税にならないと感じています。
実効税率は年800万を超えれば30%ほどありますし、法人から役員へ役員報酬を払う際も通常通り個人に課税されます。
ある意味二重課税なんですよ。
もちろん鬼の55%に比べれば圧倒的に有利ですが。
法人のメリット
個人的に、法人のメリットは損益通算出来ることだと思っています。
他の事業で利益が出ている場合、仮想通貨投資で失敗した場合に損失を計上できるってことですね。
これはかなり気楽です。
なので、既に法人経営している人にとっては法人での取引のほうがオススメです。
僕は個人のお金を増やしたかったので、個人でやっちゃいましたけどね。
法人のデメリット
その代わり法人のデメリットもありまして、決算時に資産を時価で評価するので、含み益も課税対象になるってことです。
仮想通貨に関してはまだ事例が少ないので正確なことは税理士さんに相談してほしいですが、これはほぼ間違いないと思います。
株やFXなどの他の投資も時価評価なので。
あまり売買をせず含み益が多い人にとっては、法人にしたほうが払う税金は増えると思いますね。
【追記】
Twitterで専門の方より情報いただきましたが、仮想通貨において「法人は含み益課税」というのはまだ確定していないそうです。現在は現行の法律内の処理ということで、会社によってまちまちのようです。
というか、決まってないなら含み益計上しない法人のほうがどう考えても多いと思うwこの辺は状況が変わるし税理士や税務署によっても言うことが変わる可能性があるので、必ずご自身で判断してください。
僕は今期の決算では含み益課税されることを想定して売買しています。
ここで問題なのは、個人事業主の場合は含み益課税されるのかどうか。
これは私は全く分かりませんが、FXの事例などがあると思います。
とりあえず、税理士さんに相談してお墨付きをもらっておくのが良いと思います。
下手に個人事業主化して経費計上とかしても、含み益課税だったらトータルでは損するような。
そもそも仮想通貨のトレードメインで、個人事業主として事業所得で申告できないかもしれませんね。
もう少し踏み込んだ方法だと海外法人を作るとか、国内法人でも高度な節税テクとかはありますが、素人がいきなり手を出せるような感じではありません。
私も節税は全然得意ではないので、もう思いっきり払っています。
個人でも法人でも引くレベルで払ってます。
こういう場合、得意なことを伸ばしたほうが結果的には残るお金は増えますね。
トレードで利益を出せるなら、下手に節税を考えるよりもトレードに集中したほうがいいってことです。
現実的で今からでも出来る節税方法とは
ただ、実用的で結構簡単な節税方法が一つだけあります。
今回はそれを説明しようと思いこの記事を書いています。
この方法は株やFXで利益を出してきた人にとっては当たり前の方法ですが、仮想通貨では多分まだ余り知られていないと思います。
「個人の場合含み益には課税しない」というポイントを活かした方法です。
その方法はシンプルで、
ちょっと早めの段階で両建てしておき、年末に含み損のほうのポジションを確定、年始に含み益のほうのポジションを確定する
という方法です。
なので、厳密に言えば、節税と言うより税金の繰り延べですね。
支払う税金の先送り。
税金の繰り延べって意味あんの?
これって一見支払う税金の総額は変わらないので「意味がないなー」と感じる人も結構いると思うんですが、出来る限りキャッシュフローを良くするってのは大切なことです。
メリットは以下の通り。
・支払うべき税金を1年先送りできるので、手元にキャッシュが残る。それを原資として活かせる
・翌年に売買がうまくいかずに損失を出したとき、含み益と相殺できる
とくに2つ目が重要で、大きなメリットになります。
これは相場でも会社経営でも同じですが、来年もしっかりと利益を出せるかどうかは誰も分からないんですよ。
今年めちゃくちゃ調子が良かった人は来年もそれが続いて利益が出るような気がしているかもしれませんが、相場も会社経営もそんなに甘いもんじゃありません。
急に環境が変わってうまくいかなくなることは良くあります。
なので、その損失をフォローする仕組みを作っておくことは大切なんです。
仮想通貨の税金の怖さ
仮想通貨相場って恐ろしいもので、例えば今年4,000万円の利益を出して、来年2,000万円の損失を出しちゃうと、トータルでは2,000万円のプラスのはずなのに気づいたら手元に残っているお金は0です。
2,000万円は税金で既に支払ってしまっているし、2,000万の損失を前年利益と相殺することはできません。
税金還付はありません。
これがとにかく怖い。
なので、翌年0からスタートした場合、これまでと同じ心理状態で売買できるかどうかは結構難しいんです。
上記のパターンになったら嫌だなーという心理が働き、利益が出ているときと違った売買になってしまう可能性がある。
で、それが売買を狂わせ、本当に損失を出しちゃうなんてのはよくある話。
翌年にいきなり確定益が出た状態でスタートした場合は、そこまでは損失を出しても税金損をしないという安心感があります。
もちろん安心感があっても相場環境が変われば利益を出せなくなるので、気持ちの問題だけではありません。
会社経営においては、こういう仕組みを利用することはたくさんあります。
経営セーフティ共済とか、生命保険を使ったスキームとかですね。
多くの会社が税金の繰り延べをやってます(合法な範囲で)。
その理由は、上記で上げた2つのメリットそのままです。
会社の場合は前年利益や翌年利益と相殺に近いこともできますけどね。
ですので、大きめの確定益が出てしまっている人は、この繰り延べ策はできればやったほうがいいですね。
具体的な方法を解説
具体的な方法は説明するまでもないと思いますが、一応事例を書いておきます。
まず、ビットコインの信用取引は多くの取引所で両建てできないと思いますので、2つの口座を使う必要があります。
例えば、私の場合はメインでビットフライヤーを使っていますので、ビットフライヤーのビットコインFXではこれをやりたくありません。
基本的にその期間中は使えなくなってしまうので。
なので、コインチェックとzaifを使うことを考えます。
調べてみたところ、コインチェックは5倍、zaiはf7.7倍まで信用取引が使えるようです。
まずはコインチェック、zaif双方に1,000万円入金します。
そして、コインチェックではビットコイン3,000万円の信用買い。
zaifでは3,000万円の信用売り。
zaifのほうがレバレッジが高いので、安全を考えて売りをzaifにします。
仮に12月1日に仕掛けたとして、その時のビットコイン価格が90万円としておきます。
年末までにビットコインが100万円になっていた場合、
コインチェックは333万円の含み益
zaifには333万円の含み損
が出ています。
12月31日の夜に、含み損の出ているほう(この場合はzaif)を決済し損失確定します。
除夜の鐘を聞き、年を越した1月1日午前にコインチェックを決済して利益確定します。
これで、理論上は333万円分の利益を翌年に繰り越せたことになりますね。
反対に年末の価格が80万円になっていた場合、上記と全く反対の行動をすればOKです。
この方法のリスク
しかしこの方法、リスクもあります。
・レバレッジを超えるくらいの価格変動があった場合(例えばビットコインが年末までに150万円までいったとか)、しっかり見てないと強制ロスカットを喰らう
対策としては、途中で両方のポジションを縮小すれば回避できます。
利益の出た口座からその利益を損失口座に入金すればより安全です。
・全く動かなかった場合(例えば年末に90.5万だったとか)、特に損はしないけど繰り延べは失敗する
これはもうしょうがない。
これを回避するためにはなるべく早めに両建てポジションを建てることだけど、それでも運悪く同値くらいにくることは全然あり得ます。
・株やFXではこの方法は使われているけど、仮想通貨はどうなのかあまり事例がない
個人は含み益課税しない、あと個人は暦年課税なのでまず大丈夫だと思いますが、100%ではないのかも。。。
・年末年始にこのスキームの動きを狙った急激な価格変動が起こる可能性
例えば100万円になった場合、12月31日11時45分くらいに売りポジを解消する人が結構いるわけです。
で、1月1日0時15分くらいに、買いポジを解消するわけですね。
その数十分の間に100万から95万まで急落したら、この仕組みを使った人は間違いなく狼狽するでしょう。
含み損は既に計上したのに、含み益はどんどん減っていってしまうわけで。
その狼狽狙いのし掛けができてしまうということです。怖いね。
この場合は、実は狼狽せずに損失ポジを解消した直後に同じポジションを持てば、含み益は確定します。
反対に急激に動いた場合、その新たなポジションに含み益が出来るので。
つまり、12月31日11時45分とかギリギリを狙わなくても、落ち着いている12月30日時点くらいで含み損解消しつつ新たに同じ量のポジションを建てれば問題ないってことです。
含み益額が確定しているので、それを解除するのも年明けすぐでなくて大丈夫です。
大きな利益が出ている人はやってみる価値あり
というわけで、リスクは色々と考えられますがそれをカバーする方法も考えられますので、やってみる価値はあると思います。
とくに大きな利益が出てしまっている人は。
もちろん全て自己責任でやってくださいよ。
しっかり調べてシミュレーションしてください。
私の場合は今のところモナコインでそれなりに含み益を持っているので、それを持ち越す方法を第一に考えています。
年末までに激しすぎる動きが無ければ利確しなくて済むんですが。
もちろん激しく上にいけば嬉しいですが、利確したくなりますからねー。
また、法人口座を開設して今後は法人取引をメインにしていきますので、あまりやる価値がないとも言えます。
私がもともと法人ではなく個人で始めた理由としては、前述の通り「とにかく個人のお金を増やしたかった」という理由だったんですが、流石にこの税率でまいりましたw
利益が出るほど苦しくなっていく。
こんなに利益が出るとは思ってなかったので、今年はもうしょうがない。
来年以降は損失が出ることも想定して、法人売買でやっていきます。
というか既に移していますので税理士さんが泣いていますw
かなり計算がめんどくさそう。
その他の現実的な節税方法
ちなみにその他の節税方法としては、
・ふるさと納税
・個人型確定拠出年金
くらいですかね。
ふるさと納税は直接節税ではないんですが、ほぼタダで色々もらえるので、利益が出まくっている人はやりましょう。
想像以上に枠がありますよ。
私は正直なところふるさと納税で食品などをもらうのはもう飽きてしまったので、枠があまりまくっています。
親、嫁さんの親、姉などにも米とか肉とかカニとか送りまくってますが、それでも余るし結構面倒なんです。
なので、私は今年はこれに大きく突っ込むつもりです。
【金シャチ募金】
https://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/23100/369875
私は名古屋市民ですが、市民でも特典はもらえるようなので。
確定益が見えないと枠が確定しませんが、50万or100万いっちゃう予定です。
名古屋市民として、本丸御殿復元プロジェクトに私は賛同しています。
今の名古屋城は単なるコンクリートの博物館で、本当に味気ない。
木造で当時の構造で復元できたら、名古屋市民としてやっぱり嬉しいです。
特典で10年フリーパスとかもついていますし、お城好き、歴史好きの方で枠が余っている方は是非!
Webに名前掲載は嬉しくないけど、「復元天守閣内に設置する御芳名板に氏名等を掲示」はちょっと嬉しくないですか?
歴史に名を刻む。
50万or100万なら結構大きいと思うし。
将来孫に自慢しようw
まとめ
節税に関してはもっとグレーな方法もあると思いますが、そこは自分で調べて自己責任で。
私は上記のようなホワイトな方法しか使わず、あとはもうどんどん払います。
税金をたくさん払うのは一番わかりやすい世の中への貢献ですので、基本的には払っちゃえばいいと思います。
ただ、今後を見据えてリスク回避はしておいたほうがいいということですね。
私は税金を支払うとき、
「日本潤え!」
って心の中で叫んでいますw
誰も褒めてくれないので、自分で奮い立たせるしかないんです。
たくさん払った人には何かメリットがあればいいんですけどねー。
メリットどころか「ありがとう!」も何もないので、多くの人が節税に走るのは当たり前だと感じてしまいます。
私の仮想通貨投資の基本戦略や考え方などは下記の記事にまとめています。
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