男性看護師を嫌がる患者さんは多い。私の対処法を詳しく解説

公開日: 転職・就職・キャリア

「男性看護師は嫌」という場面に遭遇したとき、どう対応するのが最善か

「ついこの間も女性の患者さんの担当を外されちゃったんだけど、どうやって関わればうまくいくんだろう?」

近年では、病院においても地域の中でも男性看護師が活躍するようになってきました。
しかし実際は「男性看護師」に抵抗がある方がいるのも事実です。

関わる前から「男性看護師は嫌!」という方もいらっしゃいます。

実際に私自身も病院にいた時や地域で活動している中で「男性看護師はちょっと・・・」と言われた事が何度もあります。

もちろん人には好き嫌いがありますし、特に体や心が弱っているときにはより強く好き嫌いの感情が出てくることもあるので「嫌なものを我慢して下さい」というのも違う気がします。

そんな時どうすればいいのでしょうか。

ここでは、私や私の同僚の男性看護師がしてきた「女性患者さんとの関わり方」をお話します。

男性看護師として働いていく上で、女性の患者さんとの関わりは避けて通ることが出来ません。

特に緊急時には好きだの嫌いだの言っている時間はなく、まずは業務を確実に遂行する必要があります。

ですが、日々の関わりの中において「男性の看護師は嫌」という場面に多々遭遇します。

そこで、男性看護師が経験する「嫌われているかも・・・」時の対応として、私がどの様に状況を乗り越えてきたのかを紹介します。

私が経験してきた関わりが皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

スポンサーリンク


1. まずは自分から聞いてみる

病棟に勤務していると、女性看護師・男性看護師問わず女性の患者さんの看護を行います。

看護内容としては体温や血圧などの体調管理から始まり、身体状況によっては着替えのお手伝い、入浴介護、全身清拭や陰部洗浄なども行います。

ですので、「男性にはちょっと・・・」という方がいるのも当然です。
そのため、まずは男性看護師が自分から患者さんに聞いてみる事が大切になってきます。

例として私の体験談をお話しします。

私が病棟に勤務していた時、身体的なケアが必要な女性の患者さんを担当したことがありました。

その女性の患者さんが以前「女性の看護師さんに看護をお願いしたいのよね」と同僚の女性看護師に話していたことを知っていました。

実際、病棟での勤務はとても忙しく、全ての患者さんの想いを受け入れている余裕はありません。

しかしだからといって、患者さんが嫌がっているのに強引に行ってしまうのは良くないという思いもありました。

私は、その女性の看護師を希望している患者さんを次の日に担当する事が分かった時点で、その患者さんの所に挨拶に行きました。

「体調はどうですか?」と世間話をしながら私に対して抵抗がありそうかを確かめに行きました。

タイミングを見計らって「明日は私が担当する事になるが、どうしても男性に抵抗があるようであれば女性の看護師に代わってもらう事も出来ますよ」と事前に患者さんに対して選択肢を示しました。

すると「あなたで大丈夫ですよ!」と笑顔で話されました。

その後に患者さんと話してみて分かったのですが、最初は男性に対して不安だったけれど、私と話しているうちに男性の看護師も悪くないなと思ったとの事でした。

もちろん、このようにうまくいく事ばかりとは限りません。

しかし患者さんの立場になって、事前に先回りして相手の気持ちをケアする事で、良い方向に向かう事もあるのです。

2. 周りの同僚や先輩に助けてもらう

一生懸命に看護をしていても、様々な理由で「どうしてもこの患者さんとは合わない」という状況が出てくる時があります。

これは人間ですので避けては通れない道です。

そのような時には、無理をせずに自分の同僚や先輩に助けを求めるのも大切です。

病棟での勤務時に、私に対していつも厳しい視線を向けてくる女性の患者さんがいました。

私は、その患者さんとは今までに直接の関わりもなかったのですが、廊下ですれ違った際に挨拶しても無視される様な状況でした。

私は業務をこなすことで忙しく、特別その女性を気にするということはありませんでした。

そんなある日、私がその女性の担当になり関わることになったのですが、私を睨みつけているだけで一言も話すことはありませんでした。

日々のミーティングで患者さんの報告をしている中で、やはり私が担当を外れた方が良いのではないかとの話になり、早い段階で担当を外れる事になりました。

その後も、女性患者さんの私に対する対応は変わらずに冷ややかなものではありましたが、担当を変えたことで大きな問題も起きることはありませんでした。

しばらくして、女性患者さんは無事に退院されていったのですが、なぜ私に対して嫌悪していたのかは、私も含め他スタッフもわからないままでした。

私がそのまま女性の担当をしていたら、良好な関係を築くことが出来たかもしれません。
しかし、その逆の事もまた考えられます。

人間対人間の職場ですので、病棟ではこのような事がしばしば起こります。

問題が起こりそうな状況だな、と感じたら早急な対応を取ることも時として必要な場合もあります。

3. 病状を把握して関わりを検討する

これは特に精神科に多く見られる事ですが、患者さんの病状が原因で男性看護師がメインでの看護をしないほうが良い場合があります。

過去に男性との関わりにおいて何らかのトラブルがあった場合です。

このような場合は患者さんにとっても、また男性看護師にとっても危険な状況になりうることがあるので注意が必要です。

精神科の病棟には、さまざまな疾患を持った方がいます。

その中で妄想が活発になっている場合は、特に気をつける必要があります。

例えば、恋愛妄想がある女性の患者さんに男性看護師がメインで関わってしまうと、看護師との間での妄想が生まれる可能性が高くなります。

「あの男性看護師は私の事を好きなんじゃないのか」

「もしかしたら私はあの男性看護師に襲われるのではないのか」

など、妄想が活発になり何らかの行動を起こしてしまう事もあるので、何の精神疾患なのかは患者さんと関わる前に十分に把握する必要があります。

私が精神科に勤務してまだ間もない頃、妄想について知識としては理解していたつもりだったのですが、実際に看護にあたる中で一生懸命になり過ぎてしまう事がありました。

恋愛妄想を持つ女性の患者さんだったのですが、その方の相談に乗ったり真摯に話を聞いたりと、私なりに距離を保ちながらも真剣に看護をしていました。

そのうち「どうも様子がおかしい」と思う事が出てくるようになりました。

何か尋ねる際に私の事だけを指名してきたり、その一方で「私がその女性を好きなんじゃないか」と他の看護師に言い回って私を拒否したりと、女性の精神状態が落ち着かなくなってきたのです。

私は日々の状況を上司や同僚に報告していたので、上司の判断で私が早めにその患者さんの担当から外れる事で何も問題は起こらなかったのですが、改めて精神疾患について考えさせられる事になった経験でした。

まとめ

私たちは人間ですので、好き嫌いがあって当然です。

ですので、「男性看護師が嫌」という患者さんがいるのも当然の事です。

しかし、そこで「はい、そうですか」といって話を終わらせるのではなくて、「なぜ男性看護師が嫌いなのか」を考える事が今後の仕事をする上で大切になってきます。

また状況を把握したうえで、難しいケースであれば早めに他のスタッフに代わってもらう事も必要です。

まずは患者さんの事を十分に理解していきましょう。

病名は何なのか、その人はどのような方なのかなど自分一人で解決しようとせずに周りの意見を聞き、そして自分のチームを信頼して患者さんと関わっていくようにしてくださいね。

他にも男性看護師の悩みについて記事にしています。
よかったらこちらも見てみてください。

まだ後悔してるの?男性看護師になった私が「こんなはずじゃなかった」を乗り越えた方法

スポンサーリンク

ad


最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が気に入っていただけたらシェアしてくれると嬉しいです。

関連記事

転職 40代 IT

IT業界40代で転職に成功した私が考える、本当に必要なスキル5つ

IT業界40代でも転職は可能なんです IT業界では35歳転職限界説がまことしやかに囁かれていま

記事を読む

電話が嫌い!したくない!無駄な電話に時間を奪われるのは苦痛。

電話が嫌い!したくない!無駄な電話に時間を奪われるのは苦痛。

その電話そもそも必要ですか? 電話が嫌い、苦痛だな~という悩みけっこう多いと思います。

記事を読む

退職、会社を辞めることにそれほどリスクがない理由。

※この記事はPRを含みます 会社を辞めることに大してリスクなんかない 20代で会社を辞めて独

記事を読む

仕事疲れた辞めたいときは通勤電車を逆方向に乗ってみる、を実践してみた

仕事に疲れたら「非日常」で精神を回復させる 「もう仕事疲れた。辞めたい。会社に行きたくない」

記事を読む

転職で年収アップする方法と戦略。重要なのはタイミング?

年収を大幅にアップさせるなら転職か独立 大幅な年収アップを目指して転職を考える人はたくさんいま

記事を読む

「仕事に飽きた」で転職した私が、その後の人生やキャリアを赤裸々に書く

「仕事に飽きた」で転職した私が、その後の人生やキャリアを赤裸々に書く

※この記事はPRを含みます 仕事に飽きていませんか? 毎日毎日やりたくもない、興味も湧かない

記事を読む

失業保険を早くもらう方法。過去4回失業給付受給した実体験

※この記事はPRを含みます 失業給付はやることをやれば早くもらえてしまう 自慢じゃないですが

記事を読む

40代女の私が転職に踏み切った理由。不安と向き合い人生をデザインする

40代女の私が転職に踏み切った理由。不安と向き合い人生をデザインする

転職を考えている40代女性へ 今の仕事に満足していますか? 定年まで今の会社で勤めることがで

記事を読む

転職の面接で落ちる理由と7つの対策!採用担当者の本音

転職の面接にはコツがある? 現在私は法人の代表ですが、独立する前に会社を4社経験しています。

記事を読む

doda転職エージェントの評判!私の面談の詳細、担当者変更した実例も解説

doda転職エージェントの評判!私の面談の詳細、担当者変更した実例も解説

転職エージェントのdoda(デューダ)の面談を2回の転職事例含めて解説 転職のスタートは、転職

記事を読む

100円

web軍師

名古屋在住の30代。
Webマーケター、投資家。

【趣味】散歩
【好きな言葉】禍福は糾える縄の如し
【好きな軍師】陳平、賈詡

複数のライターで更新する形にしました。
執筆メンバーのプロフィール

no image
人生の幸福の7割は公園にある(花粉症の人は残念)

結局、幸せってなんだろう? 幸せはどこにあるんだろう? 知っていま

no image
もしアフィリエイトが無かったら何をしていたのか?セミリタイアとキャリアの話

僕は独立時にはアフィ収益がありません。 というか、そもそもアフィ

美4サロン体験談口コミ!挙式前々日に行った私が気になった点を全部書く!
美4サロン体験談口コミ!挙式前々日に行った私が気になった点を全部書く!

美4サロンでブライダルエステを受けたわたしの体験談 現在、新婚ほ

子供をスポーツ選手に育てる。親子二代で全国区の選手になった育て方とは
子供をスポーツ選手に育てる。親子二代で全国区の選手になった育て方とは

親子二代でスポーツ選手を目指す 昨今、ジュニアアスリートの活躍が

元エステティシャンがお得な痩身エステ体験8個をおすすめ順に紹介!
元エステティシャンがお得な痩身エステ体験6個をおすすめ順に紹介!

痩身エステの体験は安いし、勧誘がほとんどない。体験した中でベスト6

キャビテーションが効果ない理由は仕組みにある。痩せられる条件とプロの本音
キャビテーションが効果ない理由は仕組みにある。痩せられる条件とプロの本音

キャビテーションのみでは効果がない理由を解説 「他の細胞は一切傷

元エステティシャンが断言!フェイシャルエステの最適な頻度と回数
元エステティシャンが断言!フェイシャルエステの最適な頻度と回数

フェイシャルエステや痩身エステって、いつ・何回行くのがベストなの?

メナードエステって効果あるの?評判や料金、勧誘など元エスティシャンが完全解説
メナードエステって効果あるの?評判や料金、勧誘など元エスティシャンが完全解説

CMでよく見るメナードのエステ。評判や実際の効果はどうなんでしょう

POLAエステって効果あるの?評判や料金、勧誘など元エスティシャンが完全解説
POLAエステって効果あるの?評判や料金、勧誘など元エスティシャンが完全解説

ポーラエステの実際の評判や他エステとの違いは? ポーラの顏エステ

上司が嫌い!スラムダンクのゴリに見る、パワハラ上司の性質とは

上司が嫌いで会社辞めたい人に捧げるパワハラ本質論 直属の上司にパ

→もっと見る

PAGE TOP ↑