仕事疲れた辞めたいときは通勤電車を逆方向に乗ってみる、を実践してみた

公開日: 転職・就職・キャリア

仕事に疲れたら「非日常」で精神を回復させる

「もう仕事疲れた。辞めたい。会社に行きたくない」

こんなことは誰もが人生で一度や二度、いやいや100回くらいは感じたことがあると思います。
私も過去に何回感じたのかもう分かりません。

そんなあなたは、↓のような言葉を一度は見たこと聞いたことがあると思います。

もし仕事に行きたくなくなったら、そのまま反対の電車に乗って、
海を見に行くといいよ。

海辺の酒屋でビールとピーナツ買って、海岸に座って
陽に当たりながら飲むといいよ。

ビールが無くなったら、そのまま仰向けに寝ころんで、
流れる雲をずっと眺めるといいよ。

そんな穏やかな時間がキミを待ってるのに、何も無理して
仕事になんか行く必要ないよ。

そうなんだよ。

この日常があまりにも当たり前になっているけれども、たかが反対側の電車に乗るだけで、いつもとは全く違う景色が見られるし体験ができる(山手線などの環状線は残念!)。
日常からの脱却。非日常という人生のリアリティ。

一見ふざけた話に見えるけども、非日常を経験することによって思考がリセットされ、頭の中が一旦クリアになって、人生における色んなことをフラットに冷静に判断できると思うんですよね。
単なる現実逃避と言えなくもないけど、自分の想像を超えるような行動って、たまには必要だと思います。
そもそも、別に逃げてもいいんだし。

無計画一人紀行、スタート

まあ実際にこんなことをしたら大変なことになると思います。
社内ミーティングがある、取引先との打合せがある、そもそも今日中にこなすべきタスクが山ほどある。

でも、仕事に疲れて精神的にどうしようもない、辞めたいどころか死にたいくらいのレベルならたまには日常からドロップアウトしてみるのもいいと思うんです。
現実的には会社に何の連絡も無しにふらっと旅立つのはやばいので、病欠の連絡、可能であれば有給休暇の申請くらいはしておきましょう。

「朝起きたら熱が39度4分あったので今日は会社を休みます」

ってしんどそうに言えばいいだけです。

というわけで、今回は最近仕事に疲れた私が実際にふらっと反対電車に乗って、どこへ行って何をしたのか、やってみて何を感じたのかをお届けしたいと思います。

普段旅行をあまりしない人間の無計画一人紀行、疲れているあなたに読んでもらえると嬉しいです。

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反対側の電車はいきなり別世界

いつもと反対の電車に乗る。
たったそれだけで、まず、電車に乗っている人たちの雰囲気が違う。

都会に向かう電車と田舎に向かう電車。
普段は都会に向かう電車だけど、今日は田舎に向かう電車。
後ろめたい気持ちと、ちょっと好奇心が漂うこの感じ。

サラリーマンは少なく、学生や年配者が多い。
いきなり非日常の風景だ。
毎朝感じるどんよりとした空気はそこにはない。
どこかのんびりと平和な感じがするのは自分の気のせいか。

田舎に進んでいくほど、学生は明らかに素朴になっていく。
スカートは長く、髪型は地味。
男子も中学生みたいな高校生でいっぱい。

とりあえず豊橋に着いた。
愛知県の中で名古屋の反対側、東の端だ。
私が反対方向の電車に乗ると、ここにたどり着く。

さて、何をするか。
いきなり自由だ。何も拘束されていない。

豊橋には今でも路面電車があるからとりあえずそれに乗ってみるか?
しかし、なんか違う感じもする。

路面電車に乗っていたら、それは単なるぶらりひとり旅である。
まあ、大きな視野で見ればぶらりひとり旅なんだけど、今回は「仕事に疲れた男が日常からの解放を求める旅」だ。
なるべく非日常が欲しい。

全ての答えは海にある

やっぱり海だ!
例の文章にも書いてあった通り、海が重要だ!

それなりに都会に住んでいる人間にとって、海には非日常が詰まっている
特に名古屋近郊には海らしい海が何処にもないのだ。

浜辺でずっと寝転んでいるだけで、日常からスッと離脱できる気がする。
想像するだけで気持ち良さそう。

無計画でここにたどり着いてしまったが、海に行かなければならない。
幸い、豊橋から海は近いはず。
愛知県の右足、渥美半島の伊良湖岬などは結構人気のビーチのはずだ。

早速スマホで検索。
非日常を求めつつ、やっぱりスマホは便利。
スマホなしのぶらり旅は私には無理だ。

しかし、ここで思わぬ事態が。
渥美半島の浜辺まで電車で行く手段はないらしい。
そこに海があるのに、電車では行けない。
どこかの駅から歩ける距離でもない。
海は近くて遠い。

とにかくここから電車て行ける浜辺っぽいところを探すと、静岡県の浜名湖、弁天島というところにビーチがあるらしい
今までの人生で行ったことのない場所だ。
駅から降りて歩いて行ける距離っぽい。

厳密には海ではなく湖になってしまったけど、海と接しているから水はしょっぱいらしい。
なら海だ。大丈夫。海だ。
というか、砂浜さえあればそれでOKだ。

そう自分に言い聞かせて、弁天島へ向かうことに。

「朝からビール」というパワーワード

もう一つの非日常、それは「朝からビール」だ。
昼からビールでもかなりの非日常だが、朝からビールの破壊力には敵わない。
完全にダメ人間感のあるこの語感。
まさに自由の満喫。

ただ、現実は残酷で、残念なことに私はビールが嫌いだ。
生ビールならまだ普通に飲めるけど、缶ビールは全然ダメ。受け付けない。

非日常を満喫するためにわざわざ苦痛を味わう必要もないと思い、ここは折衷案で梅酒の缶チューハイで行く。
これなら缶でも美味しいし、アルコールも十分摂取できる。
最良の選択だ。

誰も電車内で飲食していない中、私一人がダメ人間のように缶チューハイを飲みながら弁天島へ。

優雅な電車旅を楽しもうとしたら、5駅しかなくてあっという間に着いてしまった。
まだ飲みきってないのに。

弁天島のビーチへ

弁天島駅はちょっと寂れた感じの駅だった。
そんなことはどうでもいい。とにかくビーチだ。
9月中旬ではあるけど、もしかしたら水着のかわいい女子でもいるかもしれない。
それをぼーっと眺めていたら、日頃の疲れなんて全て吹っ飛ぶのではないか。

そんなワクワクを胸に、いざビーチへ。

 

 

 

 

。。。

これがビーチか。

水着のかわいい女子はもちろんのこと、そもそも水着の人は誰一人いない。
そこはおっさんと、学生が授業で釣りをやっているだけのビーチだった。
まあ、現実はこんなもんだよね。

普段はナンパなんてしたことないけど、この非日常の中ならかわいいコにも余裕で声をかけて、相手も非日常感からなんとなく乗っかってきて、楽しくビーチで遊んでそのあとランチ、なんて妄想をちょっとでもした自分はなかなか痛い存在だ。
まあいい。そういう妄想を楽しむこと自体が非日常なのだ。

ビーチでやることが全くない

ビーチで寝転んでぼーっと雲でも眺めたかったけど、この黒い砂浜に寝転んでいてら周りから白い目で見られそう。
私も日本人、あまりにも場の空気を乱すようなことはとてもできない。

仕方なく、その辺の段差に座って波打際と空を眺める。
たまに波が来て海っぽい感じになるが、これはボートが通ったときに生じた波だ。
ザザーッという潮騒の音は聞こえてこない。
ちゃぷちゃぷ言っている。

まあでも、こんなとこでぼーっとしてるのも悪くないもんだよ。
非日常なのは間違いない。
残暑の太陽にジリジリ照らされて、それが意外と心地良い。

ちょっと海に足だけ入ってみたり、それすら恥ずかしくてすぐに出てみたり。

しばらくぼーっとして、釣りをしてる学生を眺めたりして、そろそろ飽きたので次の場所へ。

浜名湖にいるからうなぎを食べよう

お昼になったので、とりあえずうなぎでも食べるか。
浜名湖といえばうなぎでしょ。多分。
昼からうな重はそれなりに非日常だ。

スマホで適当に検索して、近くて食べログの点数がまあまあ高いところを見つける。
やっぱりスマホは便利だ。
スマホで調べずに、ふらりとその辺の小料理屋へ入る勇気は私には無い。
なんせぶらり旅初心者なもので。

非日常感のある風景を見ながら、徒歩10分ほどで目的地へ。
普段あまり写真を撮らない人間なので、お店の外観写真は普通に撮り忘れた。

店に入ると、生け簀もあってなかなか良さそうな店だった。
海鮮丼の誘惑にやられつつも、初志貫徹でうな重をオーダー。

なかなか肉厚で、脂の乗った食べ応えのあるうなぎだった。
ただ、ちょいちょい骨が引っかかった。

そもそも、よく考えると私はうなぎが好きではないのだ。
小さい頃は嫌いで、大人になってひつまぶしを食べて、「あらやだ。なんか美味しい」ってなってひつまぶしを好んで食べるようになったのだ。

骨がちょいちょい引っかかるうなぎを食べて、うなぎが嫌いだった頃をちょっと思い出した。
いや、味は美味しかったけどね。
ごちそうさまでした。

次の非日常がどこにあるのか探す

さて、ビーチは終わり、現地の名物を食べるというミッションも終わり、次は何をするか。

ひとり旅に慣れていないと、こういうところで何をしていいのか分からなくなる。
あてもなくうろうろ歩いても、きっと疲れるだけだ。
「◯◯散歩」みたいにはうまくいかないと思う。

とりあえず、目的は現実からの離脱だ。
なるべく非日常感のある場所、仕事から遠い場所がいい。

そんなことを考えながらスマホの地図で周辺情報を見ていると。
あった!日常の忙しさから遠い場所が。

それは、

 

 

 

 

 

そう、浜名湖競艇
私はギャンブルをするほうだが、競艇経験はない。

・初めての経験という非日常
・平日昼からギャンブルに興じるという解放
・普段接している人とは全く違う人種がいるであろうその空間
・何より、結構時間潰せそう

かなりの非日常体験ができると思い、いざ浜名湖ボートへ。

まず、外観に驚いた。なにこれ。

完全にリゾートホテルだ。
さすがにギャンブル場。儲かっているんだな。

中に入ると、平日昼間の割には結構人がいた。
もちろん、定年過ぎだおっさん、おじいさんばかりだ。

非日常フラグが幸運を引き寄せる

一通りうろうろして施設見学したあと、とりあえず勢いで舟券を買ってみることに。

以前に知り合いから聞いていたのは、

「競艇は圧倒的にインコース有利だから、インコースを買っておけばちょいちょい当たるよ」

ということ。

データの見方とか専門的なことはさっぱり分からないので、とりあえず2連単で1-3、3-1を買う。
なんとなく、1-2はあまりにもそのまま過ぎるので外した。

これが見事に当たって、初レースは4,000円の勝ち
やはり非日常。こんなことも起きる。

その後何レースかやって、競艇のノリがちょっとだけ理解できた。

買ってた艇が最初のターンでいきなりひっくり返ったり。
スタートを見たらなぜか5号艇が2コースにいたりして、そんなのずるいぜって思ったりしたり。
わけが分からんが、それも含めてちょっと楽しい。

競艇は1レースが30分サイクルだった。
何レースかこなしたら結構時間が経過したので、最後と決めたレースでちょっと大きめに張る。

これまでレースを見てきた限り、もう最初のターンでほぼ全てが決まってしまう。

そのターンで、自分が大きく賭けている2艇が先頭に。キタコレ。

途中で3位の艇が追いかけてきて冷や冷やするも、無事一番いい形でゴール。見事勝利!
13.7倍を当ててやったぞ!

トータルで3万円ちょっとのプラスで、大満足の結果に。
非日常パワーすごい!
ビギナーズラックと非日常の合わせ技で、なぜか日当を確保。
ぶらり旅、楽しすぎ!

次の目的地探し

時間は14:30。

今日の旅費は確保できてしまったので、このまま勝ち逃げ。
とりあえず浜名湖を離れて豊橋に戻る。

浜辺に寝転んでのんびりするつもりだったのに、いつの間にかギャンブルをして懐を暖めて帰ってくるというこの自由さ。
とは言え、運が悪かったら余計なストレスを抱えてたかもだけど。
結果オーライ。

豊橋のカフェで休憩しつつ、次の目的地を探す。

ギャンブルでご利益があったので、パワースポットである豊川稲荷へ行くことに決めた。

豊川稲荷でエネルギーを得る

いざ豊川稲荷へ。
電車で数駅なので、かなり近い。

私は信心深くないので、神宮と稲荷の違いすら分からない。
とりあえず神様がいるところなんだろう。
さっきギャンブルで勝ったし、感謝のお参りをしておくのは悪くない。

行ってみると、やはりなかなかのパワースポット。

結局、大きな神社とかって建物が古くて大きいから厳かさがあったり、樹木も樹齢が長いのが多いからなんとなく力を感じる。
この木々は、今川義元が桶狭間に向かう行列も見ているのだ(多分)。

逆光の影響でなんだか神々しい感じに。
写真撮影が下手なだけだけど。

お賽銭を投げ入れ、とにかく家族の安全と健康を願う。
こんなぶらり旅をしているが、私には嫁と子供二人がいるのだ。
明日からはまた日常に戻り、働かなくてはならない。

非日常を満喫して改めて思うことは、それはそれでたまには面白いんだけど、やはり日常の家族との生活は貴重なものだということだ。
普段は当たり前のように過ぎていく日常の中にこそ、きっと幸せがあるんだろう。

たまには思い切って非日常を体験するのもいいけど、何気ない日常を楽しんでいくことも重要。
そのためには、仕事も頑張らなくてはならない。

ストレスも発散できたし、自由も満喫できたし、お金も増えたし(笑)、地味だけどなかなか良い旅だった気がする。
日常生活をしっかり頑張ろうと決意を新たに。

日常へ帰還

帰りの電車に乗る。
心の充電は完了したので、元の日常へ帰る。

想像していたようなドラマはなにも起きなかったけど、それでもなかなか楽しい非日常の旅だった。
なんとなく反対側の電車に乗るだけで、これだけ違う世界が待っているのはとても不思議なことだ。

あなたもどうしても疲れているのなら、反対側の電車の旅、いかがですか?
日常ではなかなか見えなかったものも見えてくるかもしれません。

勇気さえ持てば、1日くらいのドロップアウトは誰もとがめませんよ。
事前調整だけは忘れずに。

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名古屋在住の30代。
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