会社の電話を取るのがつらい。苦手。電話イップスを克服する方法
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転職・就職・キャリア
電話が鳴ると極度の緊張が走る
新卒社員が社会人として仕事をする中で、まず最初に壁にぶち当たるのが「電話対応」です。
苦手意識のない人にはなんてことのない業務なんですが、一度苦手意識を持ってしまうとめちゃくちゃ辛い業務になります。
電話が鳴るのが怖くなり、通常の業務をしていても電話が気になって集中できなくなったりしますよね。
これを書いている私は電話対応がめちゃくちゃ苦手でした。
と言うより、今でも苦手意識はありますよ。
ひどいときはイップスのような状態になり、
「お電話ありがとうございます!」
が何故か言えない状態になりました。
こんな短い日本語なのに、毎回同じ所で詰まってしまうのです。
失敗できないという気持ちがイップスをより悪化させてしまうんですよね。
同じような症状で悩んでいる人も世の中に結構いると思います。
私自身は色々工夫することで、何とか改善してきました。
今回は、なぜ電話対応がつらいのか原因を分析し、少しでも改善する、電話イップスを克服する方法について書いてみます。
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電話対応が辛く感じる3つの要因
まず、電話対応が辛い要因ですが、主に以下の3つに分解できると思います。
・電話に慣れていない。経験がない
・話が聞こえない
・うまく話せない
順番に見ていきましょう。
電話に慣れていない。経験がない
新入社員が電話対応でつらい原因はもちろんコレです。
単純に経験値が少なく、自分の会社や取引先に迷惑をかけないようにしよう、失敗しないようにしようと思うほど怖くなるわけですね。
真面目で完璧主義の人ほどこの症状に陥ります。
失敗するのが嫌いだからですね。
どんな仕事も経験の少ないうちは不安なんですが、新卒にとって多くの仕事は「本番」ではないんですよね。
責任が薄く、上司が見てくれているのである意味練習です。
資料作成、コピーなどの雑務、取引先への営業同行、社内でのプレゼン、どれも本番感覚が薄いんですよね。
失敗してもリカバリーしてもらえるという安心感があります。
でも、電話対応っていきなり本番なんですよ。
単純な話、取引先からの電話を適切に取り次げなかったら、普通に自社にも取引先にも迷惑かけちゃいますからね。
新卒が経験するどの仕事よりも「失敗できない感」が強い業務です。
現実としては新卒の電話対応はある程度大目に見てもらえるんですが、そうは言っても最低限のクオリティは求められます。
伝言をお願いしたのに伝わっていない、取り次ぐ相手を間違えるとかはやっぱり怒られちゃうでしょう。
私は以前にいた会社でインターン学生に経験のために電話対応もやってもらいましたが、あまりにも失礼な対応をしてしまい契約を失いかけたことがあります。
やっぱり電話は怖い。
固定電話で知らない人と話したことがない
現代の新卒社員の中で電話対応に苦手意識を持つことが多いのは、固定電話を取った経験が無いことが大きいと思います。
我々昭和世代は小さい頃から家の固定電話を取り、知らない人と会話をして親に取り次ぐなどの経験がありました。
また、高校生の頃に携帯電話が普及していなかったので、好きな女のコに電話する場合、まずはそのコの親を突破しなくてはいけなかったわけです。
知らない人と電話で話す機会が結構あったんですよね。
余談ですが、私は好きな女のコの家に電話して、留守だった時に何故かお母さんと30分くらいしゃべっていたことがありますw
昔はそんなことが結構あったと思うんですがどうでしょうか?
学生の頃にアルバイトで電話対応を経験していると、当然ながら新卒のときにスムーズに入っていけますね。
また、私が見ている限り、女性のほうがスムーズに入れる人が多いですよね。
しゃべるのが好きな人が多いからでしょうかね。
キョドった電話対応をしているのは大体新人男性社員です。
経験が無いからしょうがないと思いますよ。
焦らない。焦らない。
電話で相手の話が聞こえない
電話の声って聞こえづらいですよね。
私は耳が悪いのか、新卒のとき相手の会社名を聞き取るのが本当に苦手でした。
全然聞こえないんですよね。
「失礼ですがもう一度会社名をお願いできますでしょうか?」
↓
やっぱり分からない
↓
「電話が遠くて申し訳ございません。もう一度だけよろしいでしょうか?」
↓
やっぱり分からない
↓
「(もう聞けないから)復唱いたします。◯◯の▲▲様ですね」
↓
やっぱり違う。そして正解は分からず。
↓
しょうがない。もう聞けない。とりあえず取り次ぐ
↓
上司「きちんと社名と名前を聞けよ!」
こんなことが何度でもありましたよ。いやー苦しかった。
聞こえないもんは聞こえないんですよ。ほんと。
なんで「聞こえない」って簡単なことを分かってくれないのかねー?
あなたもこのタイプで悩んでいますか?
私は当時の上司に、
「分からないなら分かるまで何回でも聞け!」
と言われました。
いやー仮に10回聞き直したら相手は絶対怒っちゃうでしょ。
解決にならんアドバイスすんな。
うまく話せない。電話イップス
これは新卒のときではなく、ある日突然なりました。
まさにイップスでしたね。
電話を出るときの定型句に一度詰まってしまったら、それ以降たまに詰まるようになり、不安を感じ始めたらもう止まらなくなりました。
毎回のように詰まってしまうんです。
自分でも不思議ですよ。
「お電話ありがとうございます!」
が言えないんですから。
「お電話、あり、あり、ありが、ありがとうございます」
とかホントなるんですよ。
なんなんこれ?
私は別に電話以外では話すのは苦手ではないし、むしろ対面営業は好きですし、男にしてはおしゃべり側のキャラです。
定型句以外では電話でも特に問題なく対応できます。
定型句のみ、急につっかえて言えなくなるわけです。
普段はどもりもないですよ。
もう新卒じゃないので電話対応の失敗を許されないし、目の前に部下もいるし、マジで辛かったです。
多分、新卒の頃よりもつらかった。
久々に電話が鳴るのが怖いというのを思い出しましたよ。
こんな感じで「電話対応が苦手」と一口に言っても色々な要因があるので、それぞれに応じた対応が必要です。
上記が複合的に絡み合っている場合もあるでしょう。
ここからはそれぞれの改善方法を書いてみます。
電話対応の経験不足の克服
まずはとにかく社内での電話対応シミュレーション、ロープレの数でしょう。
ひたすら数をこなしましょう。
最初はマニュアルを見ながらの対応になると思いますが、マニュアルを見なくても自然と言葉が出るようになるまで繰り返し練習する必要があります。
これまでは電話対応について社会全体に「それなりに教えておけば勝手にできるだろう」という意識があったと思いますが、これだけ電話対応に苦手意識を持っている人が増えている時代です。
たかが電話対応と思わず、時間をかけてしっかり教育すべきだと思います。
入社から3ヶ月程度は毎朝1時間くらいのロープレをしても良いと思いますよ。
それくらい大きなストレスになっているので。
電話対応のストレスがつらくて会社をやめる人がいるレベルなんですから。
しっかり練習をこなした上で実践に望ませますが、その場合も一気に何本も取らせないことです。
昔のノリだと電話が苦手な社員がいると、「これからはあいつに全部取らせろ!」みたいになるんですよ。
こういうのはやめましょう。意味が無い。
小さい成功体験の積み重ねが重要ですので、少ない本数取らせて成功体験と振り返りの時間を作り、徐々に慣らしていくのがいいです。
新入社員側の対応としては、会社に理解が無く何も対応してもらえないときは、苦手な同期を集めて朝や夜に自主練をしましょう。
不安を抱えたまま仕事をしていてもストレスが溜まるだけですので、とにかく練習しまくるのがいいです。
楽器の演奏とかと同じく単純に慣れの問題なので、慣れるためには時間をかけるしかありません。
いきなり経験値が溜まるような裏ワザは無いですね。
練習しまくって苦手意識を克服することが重要です。
気持ちの問題も大きいですからねー。
「就業時間外に仕事に関わることをしたくない」とか考えずに、さっさとやってしまったほうが得ですよ。
相手の話が聞こえないの克服
会社のビジネスフォンにはまず間違いなく受話器の音量設定がありますので、その仕組みを理解して常にマックスにするようにしましょう。
他の人が電話を取った際に音量を下げている可能性があるので、相手の声が小さいと感じたらすぐに音量を上げることを癖にするといいですね。
耳を受話器から少し話したほうが聞こえやすい場合もありますので、色々聴きやすい方法を試すのもいいです。
取引先をしっかり覚えておくというのも重要です。
電話のかかってくる取引先リストを作成して、会社名、担当者名を覚えましょう。
どうしても聞こえない場合は、上司に耳が悪くて聞こえないということ、二度聞き返しても分からなかった場合は相手に迷惑がかかるのでそのまま取り次ぎますと報告しておきましょう。
理解のない古いタイプの上司はそれを了承してくれませんが、聞こえないものは聞こえないからしょうがないです。
そこはもう開き直ったほうがいいですね。
中途半端な状態が良くないので、聞こえない中で最大限の成果を上げることに切り替えましょう。
開き直って不安さえなくなれば、経験が増えた頃には不思議と聞こえるようになったりするものです。
真面目で悩みがちな人には開き直りも重要ですね。
うまく話せないの克服
個人的な経験としてはイップスが一番大変です。
この恐怖感は半端ない。
周りにおかしな奴だと思われないかと不安になりますからね。
スポーツのイップスもそうなんですが、周りに理解してもらえない、ふざけていると思われるのがつらいんです。
そして、それを想像してよりイップスが深刻化していくんですよね。
特定の動作のときに緊張感が急激に高まって自然な動きができなくなるわけです。
でも、プロゴルファーやプロ野球選手など、プロアスリートですら陥ってしまうのがイップスなんですよ。
というか、イップスの語源はゴルフから由来しています。
プロ野球で言えば反復練習して克服した選手もいるし、うまくいかなくてポジションチェンジ、コンバートした選手もいます。
(ピッチャー、内野手はイップスになりやすく、外野手はなりにくいので外野にコンバート)
だから、まずは「これはイップスだ」と認めて開き直ることが重要です。
しょうがないもの。体がうまく反応出来ないんだから。
周りの社員に「電話イップスでたまにおかしなことになることがあります」と先に伝えておくのもいいですね。
恐怖感がイップスをひどくするので、先に理解を得ておくということです。
そうすれば失敗してもそれほど恥ずかしくないかもしれません。
具体的な対応策としては、下を向いて、小さい声で、早口になると言葉は詰まりやすいです。
なのでその逆、前方からちょっと上を向いて(声が出やすい姿勢になる)、大きい声で、ゆっくり話すと改善します。
ただ、これは勇気がいるんですよ。
イップスが出ると怖いから、下を向いて小声になりがちなんですよね。周りに聞こえないように。
でも、電話の声ってどうしても周りに聞こえるものなので、そこは開き直ってやったほうがいいです。
というか、周りに聞こえない声で電話していると上司に注意されますよ。
上司は部下が電話で話している内容を仕事しながら聞いているので。
あとはプロ野球選手と同じように反復練習。
不安が解消されるまで体に染み込ませる。
私もバカみたいですが、通勤で車を運転している最中に何度も唱えていましたよ。
イントネーション、区切りを変えるのも有効です。
一つの決まった動作をする場合に抵抗が生じているので、それを変えればいいわけです。
私の場合、
「お電話、、ありがとうございます」
と間を開けただけでかなり改善しましたよ。
上記の応用で、一番即効性があるのは「定型句を変える」です。
プロ野球で言えばコンバート。
社内マニュアルがあり電話をとる場合の定型句が決っていることが多いと思いますが、背に腹は変えられません。
もう無視しましょう。
私は、
「お電話ありがとうございます。◯◯、▲▲です」
という定型句を、
「はい、◯◯、▲▲でございます」
とかに勝手に変えてましたよ。
これだけで詰まる場所はなくなり、あれだけストレスを抱えていた電話を取ることが全く苦にならなくなるわけですから。
上司に何か言われたら、しっかり説明すればいいと思います。
それでもどうしようもならない場合
現実的には、全く理解のない上司がいたりして本当にどうにもならない場合というのもあります。
電話が取れないだけで人生を否定するような言葉を浴びせてくる上司もいます。
そういう場合は気持ちを切り替えて転職しましょう。
クソみたいな環境に居続ける必要なんて無い。
私は転職経験が多いこともあり、一つの会社に依存する考え方にリスクを感じるタイプです。
ぶっちゃけ、転職することが怖くなくなれば、ほとんどの問題は解決できるようになりますよ。
特定の会社での自分のポジション、キャラクターみたいなものって、一度定着すると変えられないんです。
社内で「電話も取れないダメ人間」ってレッテルを貼られたら、もうなかなか取り返せないのが現実なんですよね。
そういう場合は環境を変えたほうがいいし、もっと言えば電話を取らなくてすむ職種や業種も検討すればいいです。
あれだけ重かった問題も、馬鹿みたいに解決しますよ。
今までのあの強いストレスは何だったのかと。
「それでもやっぱり転職は怖い」というあなたのために、失敗しない転職について記事をまとめています。
間違いなく参考になると思うので、お時間あるときに読んでみてください。
まとめ
電話なんかでストレスを抱えていたら損ですよ。
悩んでいないでしっかりと原因を解明し、自分に必要な対策、改善をすることで、苦手意識を取り除いてください。
多くの人が悩んでいる問題なので、自分だけと思わないほうがいいですよ。
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