介護士のボーナス平均は年間55万円?調査結果と僕のリアルな支給額
公開日:
介護の仕事
介護士の平均ボーナス支給額っていくらだと思いますか?
厚生労働省が2017年に調査した結果で、一時金は一月あたり「46,310円」となっています。
年間にすると55万円です。
同じ調査で基本給の平均は約18万円ですから、約3ヶ月分ということになりますね。
これが世間的に多いか少ないかは置いといて、介護業界に勤めているほとんどの方は「そんなにもらってない!」と感じたのではないでしょうか?
僕は介護福祉士として8年間、老人保健施設や有料老人ホームで働きましたが年間55万円以上もらった経験はありません。
こういう調査って現場の実態と大きく異なることが多いですよね?
まずはこの調査結果を詳しく見ていきたいと思います。
スポンサーリンク
介護士のボーナスは本当に平均3ヶ月分(年間55万円)もありますか?
先ほど挙げた厚生労働省の「平成29年度介護従事者処遇状況等調査結果」ですが、ボーナスのデータは正社員・月給制で働く15,830人の回答平均となります。
この回答者の平均が「年齢41.8歳 勤続7.1年」ですので、55万円はありえない数字ではないかもしれません。
それでも介護業界はベースアップが遅く、年齢や勤続年数によって順調に増えていくわけではありませんよね?
この調査結果では給与を「基本給」「手当」「一時金」と3種類に区別しています。
一時金というのは基本的にボーナスのことを指していますが、事業所によっては処遇改善加算を「一時金」として年に数回、支給することがあります。
こういったお金も含まれているので、単純にボーナス平均が55万円になっているわけではないと思います。
介護士の場合はサラリーマンのように高所得者が平均を大きく押し上げることがないので、見当違いな平均でもないとは思いますが…。
僕がいただいたボーナスは老人保健施設で3~4ヶ月分、有料老人ホームで2ヶ月分ぐらいの支給でした。
ここからは僕の体験談になりますが、介護士はボーナスに惑わされてはいけません!
老健で賞与4ヶ月分を記録!しかし基本給は13万円。
月給に対していくら支給されたか?という世間一般の言い方をすれば、僕が人生で一番多くいただいたボーナスは「4ヶ月分(年間)」です。
当時働いていた老人保健施設は年間3.5ヶ月分をベースに、上司の評価によって3~4ヶ月の間で変動するというシステムでした。
介護業界で4ヶ月分のボーナスをもらっている人はほとんど居ませんよね。
でもですね、当時の夏ボーナス支給明細がコレなんですが…。
2倍にしても44万円。
厚労省の調査結果で分かった平均「年間55万円」には遠くおよびません。
僕の基本給は当時13万円。
年間最大5000円しか昇給しないシステムだったので、僕が平均基本給「18万円」までたどり着くには最短でも10年かかる計算です。
こんなパターンもよくあるので、求人に「賞与の前年実績4ヶ月分!」なんて書かれていてもアテにしないほうが良いです。
転職する際には必ず「見込み年収」を確認しましょうね!
僕はこの老健から有料老人ホームに転職し、年収を450万円まで上げることができました。
ここから先は転職先、有料老人ホームにおけるボーナスのお話です。
有料老人ホームの賞与は年間2ヶ月分。少ないことはメリットだ!
僕は介護福祉士を取得した後、東京の有料老人ホームへ転職しました。
これにより年収自体は大幅アップしたのですが、ボーナスは年間で2ヶ月分となりました。
ボーナスに反映される基本給が18万円だったので、年間36万円のボーナス支給となります。
月給自体は27万円ほど頂いていたのですが、資格手当・夜勤手当などに加えて謎の職務手当が支給されていたので、ボーナスに反映される基本給は18万円に留まるというカラクリです。
このように、月給を高くしてボーナスを抑える企業・法人も数多くあります。
働いている時は手取り15万円ほどのボーナスにため息も出てしまいますが、よく考えればメリットしかないと思います。
介護業界で3回転職している僕にとって、ボーナスは満額もらえなかったり退職時期をズラさなければいけなかったりと、邪魔な存在でもあったんです。
・ボーナスをもらってから辞めないと損
・入職してから最初のボーナスは満額出ない
この2点は避けようがない事実なので、転職者にとってボーナスが少ないことは決してマイナスにはなりません。
もちろん「ボーナスが少ないぶん月給は多い」ということが前提の話ではありますが…。
ボーナスの出ない職場はブラック?
SNSなどでボーナスの話をすると必ず出てくるのが「うちはボーナスなんて出ないよ」という人です。
ハッキリ言って、介護業界でボーナスがまったく出ない会社はヤバいです。
介護業界は「介護報酬」という一定の収入が確保できるので、極端に経営が悪い施設は少ないはずなんです。
求人情報を述べ10時間以上見ている僕の印象では、デイサービスやグループホームを経営している小規模な会社ではボーナスが出ないところもあります。
そういった会社は介護報酬の改定で一気に経営が傾く可能性があります。
実際に平成27年の介護報酬改定で基本報酬が大きく下がったデイサービスは、多くの施設が苦しい経営状態となって閉鎖しています。
僕はボーナスを「重要でない」と思いながらも、ボーナス無し求人はスルーしていました。
もしこの記事を見ているあなたが「ボーナスの出ない会社」に勤めているなら、転職を検討したほうが良いかもしれません。
介護報酬改定は3年に1回必ず訪れます。
ボーナスを出せないくらいカツカツの経営をしている施設は、常に閉鎖というリスクが付きまとっているということです。
まとめ ボーナスより月給!でも、ボーナスが出ない会社は要注意!
ボーナスについて、ここまで書いたことをまとめると
・介護士の賞与平均は「55万円」でおよそ「3ヶ月分」
・同じ年収ならボーナスより月給を優先した方が自由度が高い
・ボーナスを出せないほど経営の苦しい会社は報酬改定などで潰れる可能性が高い
といったところでしょうか。
ボーナスのシーズンになるとテレビで報道される「平均」と自分たちの支給額を比べてしまい、悲しい気持ちになりがちな介護職ですが、僕は気にしないようにしています。
資格手当、夜勤手当など他の職種と比べて月給がそのままボーナスへ反映されることのない職種なので、少ないのは当たり前です。
だからこそ、転職・就職する際には「月給(年収)がいくらか」を最重要視するようオススメします。
ボーナスはあくまでもボーナス!
介護士にとっては会社の経営が傾いてはいないんだな~くらいの材料にしておきましょう。
ちなみに僕は転職する際、「転職エージェント」も使って転職活動をしました。
専属の担当者が相談に乗ってくれて、自分が希望する条件で転職先を探してくれますよ。
もちろん僕は「ボーナスがある会社」を条件に入れました。
転職エージェントは僕が知ってる中でオススメなのはスマイルSUPPORT介護です。
スマイルSUPPORT介護公式サイト:
https://www.h-career-support.com
各施設の内情に詳しい担当者も居るので一度相談してみるのをオススメしますよ。
相談は無料なので、ボーナスが出なくて悩んでいるならとりあえず相談に行ってみればいいと思います。
僕の転職についてのよりリアルな内容は、↓で書いていますので参考になれば幸いです。
スポンサーリンク
ad
最後まで読んでいただきありがとうございました。
この記事が気に入っていただけたらシェアしてくれると嬉しいです。
関連記事
-
認知症ケア専門士の資格を持っている僕が、試験内容や給料事例を紹介
認知症への理解や対応って大変ですよね 「◯◯さん!立っちゃダメ!」 「もう夜中ですよ。早く寝
-
特養、老健、有料老人ホームの給与や転職について比較してみよう
介護職はどこが給料が高いの? うちは共働きなんですが、嫁さんは特別養護老人ホーム、いわゆる特養
-
底辺介護士が年収を220万→600万へと激増させた転職・副業法を大公開
介護士の年収の限界はいくらなんでしょうか? 介護の現場はめちゃくちゃ大変です。 肉体的にも精
-
介護転職の面接対策。必ず実行すべき3つの必勝法と、もっと大切なこと
介護転職の面接事情について。経験者が詳しく解説します 転職者にとって、もっともハードルが高いの
-
介護職の人間関係で辞めたい。経験者が解決方法を全部書く
介護職の人間関係で悩んでいる人は多いんです 介護現場の人間関係は僕たち介護士の中でもダントツに
-
ケアマネージャーの給料事例。僕の年収アップ事例を洗いざらい書きます
普通に過ごしていると、なかなか給与が上がらない介護の世界 介護のお仕事を頑張っている皆さん、昇
-
介護職の強いストレスとの向き合い方。経験者が楽しく仕事する方法を解説
介護職はストレスが溜まりやすい仕事なんです 僕は毎日のように 「仕事に行きたくない」
-
介護転職サイト・転職エージェント12サイトを実際に利用した僕が紹介します
介護転職サイト・転職エージェントを実際に使ってみた評判とおすすめサイト 転職を検討している介護
-
シナプソロジーの効果!インストラクター資格を取得した僕が実態を解説
シナプソロジーにはどんな効果があるのか シナプソロジーとは、”脳を活性化させるトレーニング"で