介護職の人間関係で辞めたい。経験者が解決方法を全部書く
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介護の仕事
介護職の人間関係で悩んでいる人は多いんです
介護現場の人間関係は僕たち介護士の中でもダントツに多い悩みですよね。
その証拠に介護労働安定センターの調査では「人間関係」が退職理由の一番になっています。
僕は老健・有料などの介護施設で8年、在宅ケアマネジャーとして2年ほど働きましたが、閉鎖空間の介護施設では人間関係が悪化しやすいと言えます。
この記事では僕が10年間で学んだ解決方法を皆さんにお伝えしたいのですが、結論から言えば大きくわけて3つの方法があります。
・相談する(異動、シフト調整)
・辞める(転職、派遣)
・自分を変える(研修、勉強)
実行が簡単な順番に並べてみましたが、僕の実体験を含めて詳しく説明していきたいと思います。
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介護現場の人間関係はなぜ悪化してしまうのか?
僕は老人保健施設、有料老人ホームと複数の介護施設を渡り歩いて約8年間現場で働きました。
新人として教えてもらう立場から、主任として教える立場まで経験して感じたことの一つに”介護施設の人間関係は悪化しがち”というものがあります。
一言に人間関係と言っても特定の人と相性が悪いとか、全体的に雰囲気が悪いとかいろいろありますよね。
僕の経験上、特定の人との相性が悪い場合はすぐに解決できる可能性があります。
ただ、全体的に雰囲気の悪い施設は結構厳しいです…。
フロア、あるいは施設全体の雰囲気が悪いというのは
・派閥が出来てしまっており、ギスギスしている
・給料が安い、業務が多忙、大変な利用者さんが居るなどの原因でみんなイライラしている
このような理由が原因だと思われます。
こうなってくると一人の力でどうこうするのは難しいものです。
僕も一度「この施設ヤバいな」と感じたことがあったのですが、その時はすぐに転職を検討しました。
同じ場所で頑張りすぎて燃え尽きるより、さっさと逃げ出したほうが良いこともあります。
悩んだらまず相談。つらいまま介護職を続けてはいけない
「特定の人との関係が悪い」場合は解決する方法もあります。
とはいえ、自分一人で解決しようとしてはいけません。
これは絶対にダメです!
人間関係の改善にはまず第三者の力を借りることが重要なので、はじめに行動してほしいのは「相談」することです。
相談相手はしっかり信頼できる人を選んでいただきたいのですが、直属の上司がベストです。
これは主任経験のある僕の目線なんですが、人間関係の悩みは「仲の良い同僚」に相談しがちです。
でも、仲の良い同僚は自分の味方をしてくれます。
いつの間にか関係性の悪い同僚が「敵」になってしまうことがあるんです!
こうなってしまうと人間関係を良くするどころか、逆効果ですよね…。
ですので、僕は直属の上司に相談して第三者視点でアドバイスをしてもらうことをオススメします。
上司であれば関係性がこじれる前にフロア異動などの具体的な提案をしてくれる可能性もあります。
人間関係解消のために転職するのはアリ?
“人間関係に悩んでの転職”はアリです!
実際に多くの人を見てきましたが、人間関係が原因で転職する人は入職時も退職時も非常に多い理由でした。
そして、人間関係は環境が変わる転職によって解決することの多い問題です。
実は介護職以外の人も人間関係には悩んでいます。
「エン・ジャパンの退職にまつわるアンケート」によると、主な退職理由として「給料」や「人事・評価に不満」などが挙げられている中、人間関係も24%と高い数値になっています。
そして「退職をするうえでの不安のトップ3」でダントツ1位になっているのは「次の職場が見つかるかどうか」です。
一般的なサラリーマンと比較して介護職は「次の職場」を見つけることが非常に簡単です。
介護福祉士などの資格があれば日本全国、どこに行っても仕事ができると言っても過言ではありません。
これは介護職をやっている上での大きなメリットなので、人間関係に悩んでつらくなるぐらいなら転職を検討するべきです!
介護職の人間関係に悩む新人へアドバイス。頑張りすぎてはいけない
介護職で人間関係に悩むのはベテランより、新人ですよね。
この記事を見ているあなたもまだ経験が浅いのかもしれません。
でも、人間関係がうまくいかないのはあなただけの責任ではないはずです。
よくある悩みの一つが「指導してくれない」ことですね。
どうして先輩は何も教えてくれないのでしょうか?
僕の経験から、原因を探ります。
1. 一回やっただけで覚えて、出来ると思ってる
2. 自分が忙しいので、指導に手が回らない
3. 現場での立ち回りではなく、介護技術だけ教えればいいと思っている
「単純に嫌い」「相性が合わない」などの大人げない理由を除けば、この3つが上位だと思います。
特に勘違いしがちなのは3番の「介護技術だけ教えればいいと思っている」です。
実際に新人が難しいと思っているのは排泄介助や入浴介助ではなく「この時間何をすればいいのか」「今からどこへ行けばいいのか」などの、現場での立ち回りです。
排泄介助へ行くにしても「◯◯さんのところに行きますね」より「転倒のリスクが高いので現場が落ち着いているうちに◯◯さんから行きますね」と言ってくれれば今後の動きが全然違ってきますよね!
もし「指導してくれない」と感じたら、他の人に相談をしましょう。
その際に上記のように具体的な理由を挙げることができたら、解決が近づくかもしれません。
ただ、頑張りすぎないことです。
新人のときはただでさえ気を使うことが多くて、消耗が激しい時期です。
「単純に嫌い」なんて理由でひどいことを言ってくる人が居るのも現実で、そんな時は逃げましょう。
「辞めてもすぐに次が見つかる」のは介護職最大のメリットです。
活かしましょう!
「#介護士辞めたの私だ」を見れば「あるある」の連続。
2016年にTwitterなどのSNSで「#保育士辞めたの私だ」というハッシュタグが流行りました。
それに伴って保育士と共に待遇の悪い職種として「#介護士辞めたの私だ」というタグを付けた投稿も大量に生まれ、現在も投稿は続いています。
このハッシュタグを見ていると介護職の仲間たちは皆苦労しているんだな…と感じてしまいます。
新人職員と関わりたくなくて、退職決意して。
無資格・我儘・暴力行為のある子なのに、職場のお偉いさん方は全力で守ろうとする。頑張って資格取った私は排除された。
そんなもんです。彼女と関わると破滅しそうでした。自分の身は自分で守る❗
— きゃらの伽羅 (@kyara415kyaraWt) February 10, 2018
売り手市場なのに、何故か誰も辞めないのが介護。結局使用側が利用者を人質に取るような運営するのが悪い。探せばいいとこあるよ。きっぱり辞めて少しでもましなとこに移るべき。貴方を必要としてる人は目の前以外にも一杯いる。
#介護士辞めたの私だ— だいこくーん (@tathiyosu) January 3, 2018
Twitterを見ていると「主婦、他職種になって介護業界から離れた人」より「介護業界の中で転職した人」のほうが目立つことに気づきます。
介護業界内での転職が盛んなのがハッキリ見て取れますね。
人間関係に悩んで転職する際の注意点
ここからは実際に複数回転職を経験した僕からのアドバイスです。
せっかく転職して人間関係をリフレッシュできたのに、次の施設がギスギスしていて最悪だった…ということがあります。
そんなところに入ってしまったら最悪ですよね?
そういった「転職先のリスク」を手っ取り早く軽減できるのが「転職エージェント」です。
専属の担当者が相談に乗ってくれて、自分が希望する条件で転職先を探してくれます。
担当者によって力量に差が出ることもありますが、各施設の内情に詳しい人も居るので一度相談してみるのがオススメです。
僕が知ってる中で一番オススメなのはスマイルSUPPORT介護です。
もちろん相談は無料なので、転職しようか悩んでいるならとりあえず相談に行ってみればいいと思います。
登録したからと言って必ず転職しなきゃいけないわけではないですし、エージェントから転職を急かされるようなこともありません。
日々忙しいと思いますが、働いているうちに登録して相談するのをオススメしたいですね。
人間関係で苦労しない「派遣」という選択肢。
そして、「転職先のリスク」を軽減する2つ目の方法が「派遣」です。
派遣というとパートみたいな使い方を想像するかもしれませんが、意外と高時給で働けるので月給は正社員とほとんど変わらなかったりします。
もちろん、福利厚生などで差が出てくるので長期の派遣はオススメしません。
僕がイチオシしているのは「派遣で施設の内情を確認した上で入職相談をする」ことです。
ダメな施設なら期間終了で別の場所へ行けますし、良い施設なら入職相談をすればスムーズに採用してくれる可能性が高いです。
施設にとっても派遣を使うほど人手が足りてない上に、施設内で既に働いてくれている経験者が社員になってくれるという最高の条件ですからね。
派遣打ち切り、入職相談などを派遣会社の担当者にできるのも大きいです。
ずっと正社員で働いてきた人は抵抗があるかもしれませんが、派遣→正社員の流れは転職に失敗しないために、ぜひ検討してみてください。
介護で派遣で働きたい場合は、「きらケア派遣」がオススメです。
紹介案件の時給が全体的に高いですし、様々な条件交渉も担当者が行ってくれるので安心感があります。
こちらももちろん無料で、なおかつ登録したからといって使わなきゃいけないわけでもないので、気軽に相談して客観的なアドバイスをもらうといいですよ!
自分を変えるという選択肢。研修、勉強でリフレッシュ
ここまで転職を中心に話をしてきましたが、実際転職するにはとてもパワーが必要です。
できれば「今の施設のまま、人間関係を改善させたい…。」そう考える人も多いのではないでしょうか。
僕は人間関係に悩んだとき何度も「自分を変えよう」と考えました。
読書をして、研修に参加して、自己啓発をしていきました。
中でも他施設や他職種の人と交流できる研修へ参加することはリフレッシュになるのでオススメです。
ただ、気持ちをリフレッシュしても人間関係の悩みにはあんまり効果がないんですよね…。
結局、環境を変えずに自分を変えるのは至難の業です。
もし「自分を変えたい」と思っているなら環境を変えると同時に、自分を変えることにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
まとめ 介護職の人間関係に悩んだら辞める勇気も大事
僕自身、転職が多かった人間なので確信を持ってオススメできることなんですが、やっぱり人間関係の悩みには環境を変えることが一番です。
そんな中で、”どうやって転職するか”は難しい選択になりますよね。
金銭的・時間的に余裕があって腰を落ち着けたいなら、派遣で施設選びをするのがオススメです。
派遣には抵抗がある…という方は転職エージェントに相談するのがオススメです。
もし「ここに行きたい!」と考えている施設があるなら、直接施設のホームページなどから応募できないか確認してみてくださいね!
転職サイトを通して応募するより直接応募をするほうが採用される可能性が高いので、ちょっとしたウラワザです。
僕は転職に成功して、副業でも結果を出して年収をアップさせていきましたが、その過程を洗いざらい書いてみましたのでよろしければ読んでみて下さい。
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