選挙で若者の投票率が低い真の理由
公開日:
政治・経済・世の中
引用:公益財団法人 明るい選挙推進協会
http://www.akaruisenkyo.or.jp/
若者の投票率を問題視する前に
選挙が行われるたびに毎度のように、20代の投票率が低いことに対する様々な意見が飛び交います。
ただ、20代の投票率が年代別で見た場合に一番低いのは、構造上当然なんです。
問題視をする前に、まずはその当たり前を理解しておきましょう。
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私の場合
例えば私は大学生の頃は基本的に選挙に行きませんでした。
興味がなかったですし、投票所である近所の保育園に一人で行くのも嫌でしたね。
20代半ばを過ぎて、世の中の仕組みに興味が出て、色々な知識を得るうちに自然と行くようになりました。
それでも、地方選なんかはめんどくさい場合には行かなかったですけどね。
20代後半で結婚をして、選挙に嫁さんと一緒に行くようになりました。
これは意外と大きいです。
一人では行動しづらくても、誰かがいると行動に移しやすいということがありますよね。
選挙に行き始めるタイミングは人それぞれ
私の場合はたまたま20代半ばでしたが、社会に興味を持ったり、結婚したりするタイミングは人それぞれ違いますので、30歳で行き始める人もいますし、40歳で行き始める人もいます。
20歳の時点から行く意識の高い人もいますよね。
一度投票する習慣ができると、その後も行く確率が高いです。
途中から行かなくなる人の数よりも、何かのきっかけで行き始める人の数のほうが上回ることになります。
常に行ったことがない人が補充される20代
そして、注目すべきは20代には選挙のたびに「今まで選挙に行ったことがない人」が一定数補充されるということです。
行き始めた20代の一部は、次の選挙時には30代になっているわけですね。
これは考えてみれば当たり前で、上記の条件でシミュレーションしてみれば、大体実際の年代別投票率に近くなると思います。
選挙に行き始める確率を40%、選挙に行かなくなる確率を80%とか?
若者が政治に関心が薄いことは確かに問題かもしれませんし、どうやって関心を持たせるか考えることも必要です。
ただ、あの年代別投票率をそのまま受け止めて、「やっぱり若者は政治に関心がない」なんて印象論で問題視するのは若干情弱気味だと感じてしまうんですがどうでしょうか。
若者の投票率が低い理由
20代の投票率が一番低いのは、若者が政治に無関心なこととは無関係で、
「途中から選挙に行かなくなる人の数よりも行き始める人の数のほうが上回る」
という公理が成り立つ限りは、当たり前の事象なんです。
どんなに若者が政治に関心を持ったとしても、全世代が同程度の投票率になるなんて可能性は非常に低いです。
全体の投票率が9割を超えるとか、そういうレベルでないと同程度にはならないでしょうねー。
とにかく投票することが重要
20代の皆さん、これを読んで選挙に行かなくてもいいやーなんて思わないでくださいね。
選挙というのは誰に投票するかも重要ですが、それ以上に投票すること自体が重要なんです。
このことだけは必ず覚えておいてください。
これはモラルとかそういう話ではありません。
「どうせ誰に投票しても一緒だしー」は別にいいんです。
とにかく投票率が重要なんですね。
上記の通り構造上ただでさえ20代の投票率は低くなりますので、更に低くなりますと政府が20代を無視した政策を通します。
現実としてそのような傾向がよく見られることは理解しておきたい。
政治家の立場に立ってみれば当たり前の話で、投票率の高い世代に媚びた政策を通したほうが次の選挙でも投票してもらえる確率は高まります。
ネット投票が導入されないのも、20代の読めない票は邪魔だから寝かせておきたいだけかもしれませんよ?
あなたもマインドコントロールされているかも
自分の意志で投票に行っていないつもりが、実は結構情報操作されているんですね。
「どうせ誰に投票しても一緒だしー」
とか
「選挙活動は法律変えてネットを使えばいいのに、未だに選挙カーに乗って手を振ってて馬鹿みたい」
とか、これが意図的な情報操作だとしたらどうでしょうか?
なんだかムカついてきませんか?
とにかく選挙に行こう
ムカついたなら次の選挙は連れを誘って必ず行きましょう。
何度も書きますが、別に誰に投票してもいいんです。
投票したという結果が必要です。
白票は投票率に含まれない可能性がありますので、誰でもいいから投票してみましょう。
まずは投票して、当選したその人がおかしな政策を打ち出したりすると、次は反省して慎重に吟味したりするものです。
いきなり「興味を持て!」は無理なので、まずはフィーリングでもいいので投票しましょう。
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Comment
その理論は少し奇妙だ。
例えば車を運転する人の割合や、お酒を飲む人の割合なら、20代が最少で世代が上がるごとに増えていくのは感覚的に分かる。
でも選挙に行った事がない人が次の選挙から行き始める確率が、前は選挙に行っていた人が次からはいかなくなる確率より、高いと断言できる根拠はなんだろう?
実際にイタリア、ベルギー、オーストラリアなどの国では若者の方が高齢者より投票率が高いし、ブラジル、ドイツ、オランダ、スウェーデンなどの国では若者と高齢者の投票率は数パーセントしか変わらない。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
おっしゃることはよく分かります。
こういう文章は理論を積み重ねて結論を導き出すものですが、その最初の部分は「公理」なんですね。
科学も数学もまずは「公理」があって、そこから積み上げられて理論体系が出来上がっているわけです。
今回の文章の場合、結論部分に、
「途中から選挙に行かなくなる人の数よりも行き始める人の数のほうが上回る」という公理が成り立つ限りは、当たり前の事象なんです。
と書きましたが、この公理に違和感を感じる人がいるのは当然だと思います。
多くの人が違和感を感じるのであれば、既に公理ではないんですけどね。
私は、日本ではこの公理が成り立ってしまっていると考えています。